【ボクシング】国本陸、無残…KO負けで東洋太平洋王座から陥落「ここで負けるようじゃ、もう無理かな…」
◇プロボクシング「コスメフェリーチェ&エムラビpresents You will be the Champion 28」(2026年4月12日 大阪・住吉区民センター)
気持ちだけが前がかりになっていた。メインイベントの東洋太平洋ミドル級タイトルマッチ10回戦。7回の開始直後にダウンを喫した王者の国本陸(29=六島)が必死の形相で反撃に出る。「最初のダウンで、またやってしもた、ってなって。あかんモードに入ってしまった…」。ガードが甘くなったところへ、最初のダウンと同じ左フックが襲いかかる。2分30秒、うつろな視線の先で挑戦者のペク・ハソ(モンゴル・韓国)が喜び、跳びはねていた。
「応援してくれたみなさんに申し訳ない。相手をナメてしまっていた。調整はうまくいっていたけど、いけるんちゃうかな、と、いまひとつ追い込めていなかった」
ベルトを奪取した昨年10月5日のイエ・ヌリ戦。2―1の判定勝利も、試合終盤に喫したダウンが喜びを半減させていた。不用意なダウンを十分、警戒していたのに…。初防衛戦は悪夢の続きを用意していた。
十分な準備をして臨んだ一戦に敗れたダメージは計り知れない。ベルトを失い、無残な敗北を喫したボクサーは弱気な言葉を続けた。
「ここで負けるようじゃ、もう無理かな、と思う。(年齢も)29歳やし、自分の中で(応援してくれる人に)申し訳ないので…。調子が悪かったとか、言い訳にはならない」
試合後のロッカーで、グラブをつるす覚悟を口にした。ベルトを守って、世界への足がかりにするプランが崩れた衝撃は、それほどに大きい。枝川孝会長は「(国本は)負けたら、いつも、そんなことばっかり言うとるねん」とコメント。このままリングを去るのか、それとも再起の道を模索するのか。日本人では、数少ない中量級の実力者だけに、その決断に注目が集まる。

