竹丸和幸

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巨人初の快挙

“ルーズヴェルト・ゲーム”とは、野球の「8対7」のスコアのこと。第32代米大統領フランクリン・ルーズヴェルトが「一番面白いゲームスコア」と評したことに由来する。

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 3月27日に東京ドームで行われた開幕戦で、巨人が阪神に3−1で勝利した。開幕投手を任されたのはルーキーの竹丸和幸(24)。巨人の新人が開幕戦に先発し白星を挙げるのは初めて。球界では1958年の杉浦忠(南海)以来68年ぶりの快挙だった。

 竹丸は、先のセンバツにも出場した広島の名門・崇徳高出身。もっとも、在籍時に甲子園の土は踏んでいない。首都大学リーグ2部の城西大に進学し、1部昇格に貢献。ただドラフトで指名はなく、ノンプロの鷺宮製作所に進んだ。ちなみに同社は、池井戸潤原作のドラマ「ルーズヴェルト・ゲーム」のモデルでもある。

竹丸和幸

 ひたすら地味な球歴だった竹丸に陽光が差し始めるのはこの頃だ。主に救援役だった竹丸は、入社半ばで先発に抜てきされると覚醒。都市対抗などで活躍し、プロスカウトをうならせた。

 スポーツ紙記者によると、

「昨秋のドラフトでは、巨人が事前に“竹丸1位指名”を明言。貴重な即戦力左腕でしたが、年齢をネックとみた他球団が重複指名を嫌ったこともあり、巨人が一本釣りに成功しました」

 プロでは一転して花形球団に入団した竹丸は、キャンプやオープン戦で抜群の投球を披露。阿部慎之助監督をして「打たれるところが見てみたい」とまで言わしめ、球団史上64年ぶりとなる“新人開幕投手”の座を射止めたのだった。

阿部監督の背中を押した“惨状”

 ルーズヴェルト・ゲームもかくやのドラマチック人生には、幸運な面もあった。

「むろん本人がオープン戦などで奮闘して勝ち取った栄誉ですが、棚ボタ的な状況でもありました。戸郷翔征や山崎伊織が出遅れるなど、先発陣はボロボロ。本来、開幕投手はエースが務めるべきですが、今の巨人にエースと呼べる投手はいない。新人を開幕投手に指名しても誰からも文句を言われない惨状も、阿部監督の決断を後押ししました」

 彼以外にも、今季は期待の新人がちらほら。

「ロッテのドラ2・毛利海大も開幕戦に先発して勝利。巨人では、ドラ3の山城京平も第3戦に先発しました。中日も、ドラ2・櫻井頼之介と育成ドラフト1位・牧野憲伸が開幕ローテ入り。楽天ドラ1の藤原聡大も第3戦に先発しています」

 新人王争いが楽しみだ。

「週刊新潮」2026年4月9日号 掲載