――今の時代、専属でなくとも売れっ子の女優さんはたくさんいますよね?

「もちろん、それはそう。企画女優でも輝ける時代です。その反面、女優の数がすごく増えました。私はロリ系と呼ばれるタイプの女優だったのですが、ちょうどこのジャンルのメーカーが少なくなったタイミングで、競争率がめちゃくちゃ高くなってしまったんですよ」

――これもまた時代の流れではありますが……。

「正直に言って、ちょっとショックが大きかったです。出たかったメーカーはどんどん消えていき、私へのオファーも右肩下がり。まるで、業界から目を向けてもらえなくなったような。女優に与えられるチャンスは、決して平等ではないという現実を目の当たりにした気分でしたね」

――生田さん、あまり自分に自信がない人だったりします?

「はい……。私、競争が向いていないというか。目的に喰らいついたり、闘志を出すのがヘタなんです。学生時代は母から携帯電話を持たせてもらえなかったのもあって、クラスでも共通の話題に乗れず、コミュニケーションが取れなかったんですよ。イジメも受けていて、中高ともにずっと保健室登校でした」

――恋愛もしていなかった?

「まったく。実は初体験もSNSで知り合ったおじさんなんです。処女のままデビューするのはどうなのかな?と思って済ませただけだったので、デビュー前にシタ経験はそれ1回きりなんですよね」

――未経験のままデビューする方が話題性が上がったのでは(笑)。

「今思うと、そうかも(笑)。女優になってからはそれなりに遊んだりもしました。でも、コロナ禍に入ってからは、他人と接することがなくなってから、そういう欲も一気に消えてしまったんですけどね」

――その後、2023年2月をもってセクシー女優を引退。何か理由があったのでしょうか。

「ひと言でいうと『もういいかな』ですね。これ以上続けていても、仕事が爆発的に増えることはなさそうだし、時代的にも私のジャンルはなかなか難しい。それに、私自身が性行為を不特定多数の人に見てもらうことに意義を感じられなくなったことが大きいです。

ただ、お芝居をすることは好きだったので、“生田みく”の名はそのままに、Vシネマやピンク映画の仕事は引き続き受けることにしました」

◆映画を通じて出会った夫が人生初めての彼氏

――引退から約1年後の2024年4月、映画監督の堂ノ本敬太さんとの結婚を発表しました。彼とはどのようにして知り合ったのでしょうか。

出会いは2020年8月頃だったと思います。当時大学生だった彼が、在学中に監督した映画『海底悲歌』に私が出演したことがきっかけで知り合いました。何人かのキャスティング候補がいるなかで、ぶっちゃけ私のルックスが好みだったらしいです(笑)。デビューからずっと私の作品を見ていたとも聞きました」

――監督とキャストという関係から恋愛に発展したのですね。

「私からめっちゃアピールしたんです。彼は私より年下で若かったけど、頭が良くて落ち着いていて、すごく惹かれるものがありました。お付き合いを始めたのは2021年4月です。上野オークラ劇場で『海底悲歌』の上映があった、まさにその日が記念日(笑)。でも、彼が関西在住だったので、そこから3年は遠距離恋愛。毎月のように彼のもとへと新幹線で通っていました」

――なかなか熱烈な愛ですね(笑)。

「だって、私にとっては彼が人生初めての彼氏だったんですもん!」

――生田さんの仕事のことについて、旦那さんから何か言われることはありましたか?

「ないですね。ピンク映画を撮っている人ですし(笑)。セクシー女優の仕事も、彼から辞めて欲しいとは言われていません。今でも『やりたいならやれば?』というスタンスです。

実は夫の家族もみんな“生田みく”のことは知っているんですよ。調べれば何でもネットで出てくる時代ではありますが、それにしたって理解がありすぎる!みんなイイ人!私、すごく恵まれた環境にいると思います」

――現在の生田さんは、どのような日々を送っているのでしょうか。

「たまに作品のエキストラやVシネマへの出演などをしている、『ほぼ一般人』ですね(笑)。4匹の保護猫たちに囲まれながらのんびり生活しています。うちの猫たちはみんな男の子でマザコンばかりなので、旦那にべったりな女の子が欲しいなと画策中。最近では保護猫喫茶にゃんこ亭で保護猫活動のボランティアにも精を出しています」

――思いっきり猫充な生活ですね(笑)。

「でも改めて振り返ると、引退してからの3年間はあっという間でしたね。本物の人妻セクシー女優としての復帰を一瞬考えたりもしましたが(笑)、やっぱり今の私には落ち着いた生き方がしっくりきている気がします」

――ありがとうございました!

<取材・文・撮影/もちづき千代子>