トラウトとハグする大谷(C)共同通信社

写真拡大

 ともにロサンゼルスにあるドジャースとエンゼルスはかつて、強力なライバル関係にあった。

【もっと読む】WBC惨敗は必然だった!井端監督の傲慢姿勢が招いたブルペン崩壊

 両チームの本拠地を州間高速道路の5号線がつなぐことから、その対戦は「フリーウエーシリーズ」と呼ばれる人気カード。大谷翔平(31)は日本時間25日、「フリーウエーシリーズ」の3戦目に先発する。

 大谷がメジャーで投打ともトップクラスの選手に上り詰めたのは、エンゼルスが辛抱強く起用し続けたおかげだ。

 2017年オフ、ポスティングでメジャー挑戦した際、ほとんどの球団が獲得に乗り出したものの、投打二刀流起用を確約したのはエンゼルスだけだったともいわれる。当時のエプラーGMはヤンキース時代、キャッシュマンGMの懐刀といわれた人物だ。

 1年目のオープン戦は投手として2試合に先発して0勝1敗、防御率27.00。打者として13試合で32打数4安打(.125)、0本塁打と、どっちもからっきし。マイナー落ちさせた方がよいという論調が地元メディアにはあったものの、レギュラーシーズンも二刀流で使った。

 入団4年目の21年に46本塁打を放ってタイトル争い。投げては9勝(2敗)をマークした。投げても打ってもメジャーでトップクラスの選手に成長すると、チームとして勝ちたいという欲が出る。9月に7回を1失点に抑えても打線の援護に恵まれず白星を逃すと、バットを叩きつけて怒りを爆発させてこう言った。

「ヒリヒリするような9月を過ごしたい」

「ファンの人も好きですし、球団自体の雰囲気も好きではある。ただ、それ以上に勝ちたい」

 それ以降はオフになると、21年からチーム編成を担うミナシアンGMに電話で補強状況を尋ねていたという。同僚でMVPを3度獲得したトラウト(34)は「予算はあるので、いい選手を複数補強して欲しい」と球団に注文を付けたこともあるくらいだから、大谷はそれでも動かないフロントに業を煮やしたに違いない。そしてFAになった23年オフ、ドジャースに移籍。エンゼルスは結局、大谷が在籍した6年間、一度もプレーオフにすら進めなかった。

 日本時間23日、エンゼルスタジアムでのエンゼルス戦に「1番・DH」で出場した大谷は3打数1安打3打点。試合前の練習では外野でトラウトとハグをするシーンもあった。オープン戦ながら古巣での「フリーウエーシリーズ」にさまざまな思いが脳裏をよぎったに違いない。

  ◇  ◇  ◇

 ところで、侍ジャパンは今回のWBCで「負けるべくして負けた」と言っても過言ではない。最大の敗因はいびつな選手編成にあるが、そもそも「井端監督の高圧的な姿勢で招集の芽が摘まれていた」との指摘も噴出した。肝心の采配も、敵将から「データ分析に基づいているように感じない」酷評される始末…。いったい現場では何が起きていたのか。

●関連記事 【もっと読む】WBC惨敗は必然だった!井端監督の傲慢姿勢が招いたブルペン崩壊 では、それらについて詳しく報じている。