木の表面に並ぶ無数の小さな切れ込みを発見 害虫の仕業!?犯人は「夏の風物詩」のあのムシ【前編】
庭木の添え木に、まるで刃物で刻んだような小さな切れ込みが規則正しく、何十センチにもわたって並んでいます。
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木材に悪さをする虫の仕業?ひょっとしてシロアリ?それともキクイムシ?
害虫駆除などを専門とする東洋産業の大野竜徳さんに聞きました。
犯人は夏の季語にもなっているあのムシ
──シロアリなど害虫の仕業でしょうか?
(東洋産業 大野竜徳さん)
「いいえ、この痕跡の犯人は…おそらくセミ。西日本ではおなじみのクマゼミではないでしょうか。
メスはお尻の先にある硬い産卵管を使い、木の表皮に細い切れ込みを入れ、その中に卵を産みつけます」
──小さな切れ込みの中に?
(東洋産業 大野竜徳さん)
「小さな切れ込みは、ひとつひとつが卵のためのゆりかご。傷は数ミリほどですが、母セミがせっせと同じ枝に卵を並べていくため、何十個も連なる独特の模様になります。
興味深いのは、セミが必ずしも生きている枝に産卵するわけではないことです。重要なのは、ある程度の硬さがあり、乾きすぎていない木質であること。
そのため今回のような添え木や支柱、枯れ枝などにも産卵することがあります」
ということは、木造家屋にも?
──木造家屋にも産卵するのでしょうか?
(東洋産業 大野竜徳さん)
「時には家の柱に産卵されることもあり、過去には知人の家で、お仏壇の近くの柱にこの痕跡を見つけて驚いたことがあります。
庭木の支柱や添え木は、太さも硬さもセミにとってちょうどよい条件。
人間にとってはただの枯れ枝でも、母セミから見れば、ここなら卵が無事に育ちそうだわ、と思える場所なのでしょう。
ちなみに過去には、セミが光ファイバーケーブルに産卵して断線する事故が問題になったこともありました。現在では、クマゼミが産卵しにくい素材に改良されているそうです。
我が子のための、おしゃれで居心地のいいゆりかご。セミの世界にもいろいろ事情があるのでしょう」
──産卵痕ということは、この切れ込みから幼虫が続々と出てくるということなのでしょうか?
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