大の里(C)日刊ゲンダイ

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 一体どうしたのか――。初日から続く「らしくない相撲」に満員御礼の館内がどよめいた。

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 まさかの2連敗スタートとなった横綱大の里(25)。初日は不用意な引き技で自滅すると、9日は熱海富士に完敗である。

 立ち合いで右を差して下手を取ったものの、しかし、前に出られない。左のおっつけも効果が薄く、熱海富士に上手を許すと万事休す。土俵際で起死回生のはたき込みを見せたが、時すでに遅く寄り切られた。

 熱海富士は187センチ、197キロ。192センチ、184センチの大の里にひけを取らないどころか、体重は10キロ以上重い。先場所も横綱が敗れており、“難敵”であることは間違いない。

 さるベテラン親方は「相手どうこうではありませんよ」と、こう続ける。

「今の大の里は明らかに左手が使えていない。本人も当然、それを理解しているのでしょう。それでも左に力を入れることをためらっているように感じる。原因はもちろん、昨年11月場所での左肩鎖関節脱臼です」

 プロ入り3年目で土俵の頂点に立った大の里にとって、左肩のケガは初めて直面した壁。負傷の影響もあり、先場所は10勝止まりと苦戦した。

「稽古では左から力強い攻めを披露するなど、ケガ自体は完治しているはず。ただ、『心の傷』は別です。今の大の里は故障再発の恐怖心で、左腕の使用にブレーキをかけているのではないか。あるいは『可能なら左をあまり使わずに勝ちたい』と思っているのか……。順風満帆に最高位まで出世した大の里にとって、それだけ昨年のケガはショックが大きかったのでしょう。トラウマ完治の一番の薬は白星。ただ、負けが込むと焦燥感ばかりが募り、余計に相撲がバラバラになりかねない」(前出の親方)

 試練は続く。

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 元横綱照ノ富士による暴行事件が世間を騒がせているが、角界では「起こるべくして起きた」という見方がある。背景にあるとささやかれているのが、元横綱白鵬との「壮絶因縁」だ。いったいどういうことか。過去に両者の間には何があったのか。

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