JRT四国放送

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夫婦が別々の苗字を選ぶことができる「選択的夫婦別姓」。

街の人は?

(賛成 10代)
「賛成で」
「今は多様性なので、そこは自由に名前変えられた方が時代として合っているのでは」

(賛成 20代)
「賛成かな、賛成です」
「自分の苗字好きなんでいいと思います」

(反対 50代)
「賛成か反対かで言うと反対かな」
「戸籍が大事なので、そういう制度は残しておいたら。100%反対ではないけどデメリットの方が多いように思う」

一方、高市首相は、選択的夫婦別姓ではなく旧姓の通称使用拡大を目指しています。

(小玉アナウンサー)
「ここからは大江記者とともにお伝えします」
「大江さん、今ありました『選択的夫婦別姓』と『旧姓の通称使用拡大』、何がどう違うんでしょうか?

(大江記者)
「はい、こちらをご覧ください」
「『選択的夫婦別姓』は、その名の通り、結婚してもお互いが別々の苗字を持つことを認める制度です」
「現行の制度では、夫婦どちらかの苗字に統一することとなっているため、民法の改正が必要です」

(大江記者)
「一方、『旧姓の通称使用拡大』は、戸籍上は同一の苗字としつつ、結婚前の苗字を通称として使えるようにすることです」

(大江記者)
「現在でも住民票やパスポートには、希望すれば両方を併記できますが、これ以外の部分にも旧姓の使用を拡大できるよう法律で位置付けるとしています」

(大江記者)
「高市首相ら保守派の一部は、伝統的な家族の在り方を守るといった観点から、選択的夫婦別姓には否定的で、旧姓の通称使用拡大を目指しているというのが現状です」

(小玉アナウンサー)
「様々な声を取材しました」

徳島市でカウンセラーをしている河野和代さんです。

今から約30年前パートナーと籍を入れない「事実婚」という形を選びました。

(徳島市・河野和代さん)
「私が私であることをすごく大事に生きていたかった」
「この人と一緒に暮らしたいだけ、事実婚という形をやってみようと」

しかし、法律の上でパートナーと認められていないことに不安はないのでしょうか。

(徳島市・河野和代さん)
「もうこの年齢になってくれば、相続としては権利としては無権利なので、突然どっちかが死んだらどうなるのかなと、それくらいかな。普段は全然気にしていません」

河野さんは「選択的夫婦別姓制度」が実現すれば、改めて入籍することも考えていました。

しかし、旧姓の通称使用拡大では、それも考えられないと話します。

(徳島市・河野 和代さん)
「名前変えたい人も変えたくない人もいると思うんですけど、私は変えたくない」
「名字と名前をワンセットで自分な感じがするので、多分彼もそうだと思う。どっちかがゆずるというのは嫌だなと」
「お互いのアイデンティティーを大切にしている私たちの関係というものが、私たちのアイデンティティーなんだと思う」

県内で選択的夫婦別姓の実現に向け活動を続けてきた、永本能子弁護士です。

パートナーとは当初、事実婚を選んでいましたが、子どもの誕生を機に入籍。

夫の姓に変わりました。

(永本能子弁護士)
「常にダブルネームの使い分けで、ものすごく煩雑な思いをしています」
「本名?って言われたときに、永本という名前が本名じゃないと言われるのが、すごく辛いのは辛い」
「自分の名前を名乗るとか強制的に変えられないというのは、人格権選択的夫婦別姓の問題は人権侵害の問題であると言われている」

高市首相の掲げる旧姓の通称使用拡大については。

(永本能子弁護士)
「そもそも2種類の名前を使い分けなければいけない不便さも、変わらないというのがある」
「もっと根本的に言えば、婚姻届けを出す時にどちらかが苗字を変えなければいけないのは一緒なので、そこはすごく嫌だと感じる人にとっては、なんの意味もないのかなと思う」

逆に、「選択的夫婦別姓制度」に反対する、青山学院大学の福井義高教授です。

(青山学院大学大学院・福井 義高 教授)
「私は慎重な立場です」
「結婚した場合、子どもにとって望ましいありかたはどうかという観点が必要なのではないか」
「氏が別というのは、周りの介入を生みやすい。家族を単位とした個人主義自由主義の立場から夫婦同姓が望ましい」
「法律は何事も単純な方がいいので、家族によって違うというのは望ましくないと思う」

そしてこんな提案も。

(青山学院大学大学院・福井 義高教授)
「私はこういう問題は国民投票で決めるべきだと思う」
「結局、政治家が国会で決めるとなると、他の案件との取引とか妥協とか不明瞭に決まることも多い」
「価値観の問題なんだから国民投票してみればいいのでは」

(小玉アナウンサー)
「結局、突き詰めるとどういうことなんですか?」

(大江記者)
「夫婦別姓にせよ、通称使用拡大にせよ、選択肢の幅を広げようという意図は一致しています」
「突き詰めればこの議論は、戸籍上の苗字を一つにするか別々にするか、この一点にかかっていると思います」
「現状では結婚した際、夫の姓にするケースが95%に上ります」
「手続き面でも心理面でも、女性に大きな負担がかかっているのが現実です」

(小玉アナウンサー)
「ここまで大江記者とお伝えしました」
「なお、このニュースに関する新聞のハイライト欄に一部、誤りがありました。失礼しました」