マイアミではルイス・スアレスも選手交代に全力疾走 MLSから見える『選手交代10秒ルール』などの効果「サッカーにとって良いものだと信じている」
2月28日にウェールズで国際サッカー評議会(IFAB)の年次総会が開かれ、2026W杯を前に新ルールの導入が承認された。
導入される新ルールは、まずスローインとゴールキックの『5秒ルール』だ。遅延行為があった場合は主審が5秒をカウントし、それ以内にプレイを再開しなければスローインは相手ボールに、ゴールキックの場合は相手にコーナーキックが与えられる。
さらに選手交代も10秒以内に行う必要があり、このルールに違反した場合は交代選手が1分間ピッチ外で待たなければならない。
VARも改定され、2枚目のイエローカードが妥当かを判断する際にもVARが使用されることになるという。
この中の一部ルールを一足早く導入してきたのがアメリカ・MLSだ。MLSネクスト・プロの代表を務め、MLSスポーツ開発担当執行副社長も務めるアリ・カーティス氏は遅延行為の削減に関してMLSでかなりの成果があったと2022年からの取り組みに胸を張る。
「インパクトはすぐに表れた。MLSでもここ2年ほどで効果が出てきたと思うし、これがサッカーにとって良いものだと信じている。我々がサッカーというスポーツを発明したわけではないが、サッカーを愛して情熱を注いできた。アメリカ人がサッカーのルールを変えることに偏見もあるかもしれないが、我々は国内だけでなく世界中のパートナーとも思慮深く有意義な話し合いを進めてきた。これまでの議論は実りあるものばかりだ。我々はただ改善し、前に進むことを目指している」
英『The Guardian』は、MLSでは負傷によるゲーム中断が72%も減少したと伝えている。1試合平均5〜6回あった中断が1.5回まで減ったというのだ。本当に負傷した場合は仕方がないが、終盤の時間稼ぎを目的に倒れ込むのは良い行為とは言えないだろう。ピッチ内で治療した選手が1分間はピッチ外で待機しなければならないとのルールがあるおかげで、負傷を装う選手は減ったということか。
また選手交代に関して、同メディアはインテル・マイアミFWルイス・スアレスのケースを象徴的なシーンに挙げている。スアレスは駆け引き上手な選手でもあり、ある試合では選手交代を告げられた際にのんびりと歩いてベンチへ向かっていた。しかしこれが時間オーバーのルール違反となり、マイアミはその後の1分間を1人少ない状態でプレイすることになった。
それがその4日後に行われたゲームでは、スアレスが交代する際に全力疾走していたと同メディアは伝えている。このルールがスアレスの考えに影響を与えたのは明らかだ。
プレイが止まっている時間を少なくすることはサッカー界の課題でもあるはずで、新ルールが導入される2026W杯ではよりスピーディーにゲームが進行することになりそうだ。
