人材採用の新たな波、「リファラル採用/アルムナイ採用関連」に脚光 <株探トップ特集>
これらの新しい採用手法は、前述のメリットのほか、人材紹介会社や求人サイトに頼らないため、企業にとって採用コストの削減につながるほか、潜在的な転職希望者へのアプローチも可能となるといったメリットもあり、導入する企業が増えている。それに伴い、これらを支援するサービスの市場規模も拡大している。
矢野経済研究所(東京都中野区)が昨年1月に発表した「リファラル採用・アルムナイ採用支援サービス市場に関する調査を実施(2025年)」によると、23年度のリファラル採用・アルムナイ採用支援サービスの市場規模(事業者売上高ベース)は前年度比62.2%増の30億円、24年度には同69.0%増の50億7000万円の見込み。更に、28年度までの年平均成長率(CAGR)は58.5%で推移し、28年度のリファラル採用・アルムナイ採用支援サービス市場規模は300億円に達すると予測している。
市場の急拡大に伴い、関連企業のビジネスチャンスはこれまで以上に拡大が期待できる。中小型株ゆえに出遅れている銘柄もあるが、人材関連は折に触れ注目される分野でもあり、今のうちから注目が必要だろう。
●リファラル採用/アルムナイ採用の関連銘柄
TalentX <330A> [東証G]は、15年に日本初のリファラル採用プラットフォーム「MyRefer」をリリースした関連銘柄の代表格。リファラル採用の制度設計から採用成果の創出までをクラウドサービスとコンサルティングで支援しており、「MyRefer」導入企業はトヨタ自動車 <7203> [東証P]や富士通 <6702> [東証P]など日本を代表する企業をはじめ1000社以上に及ぶ。また、アルムナイ採用支援や採用ブランディングにも領域を広げており、企業の「採用DX」をトータルで支援。ストック型収益の積み上がりによる高い成長性が期待されている。
ウィルグループ <6089> [東証P]は、グループ会社のウィルオブ・パートナーがリファラル採用を活性化するクラウドサービス「Refcome」「Refcome Teams」を開発・運営。また、リファラル採用を戦略的な採用チャネルとして確立させるための専門コンサルティングやリファラル特化型RPO(採用代行サービス)などを提供し850社以上の採用を支援した実績を持つ。ウィルGが2月9日に発表した26年3月期第3四半期累計連結決算で営業利益は28億5200万円(前年同期比59.2%増)と大幅増益で着地。中期経営計画では国内ワーキング事業の再成長に取り組んでいる。
ビジョナル <4194> [東証P]は、ハイクラス人材に特化したスカウト型の転職プラットフォーム「BizReach(ビズリーチ)」が有名だが、採用管理クラウドサービス「HRMOS(ハーモス)」シリーズの「HRMOS タレントマネジメント」や「HRMOS 採用」などを活用し企業のリファラル採用を支援している。昨年12月11日に発表した26年7月期第1四半期連結決算で営業利益は70億6900万円(前年同期比29.6%増)と好調な滑り出しを見せたことから、高成長への期待も高い。
ツナググループ・ホールディングス <6551> [東証S]は、採用コンサルティングやRPO、更にデータベースを基軸としたソリューションを提供しており、昨年7月にはアルバイト・パート特化型のアルムナイタレントプールシステム「アルムニア」をリリース。一度自社で働いたことのあるアルバイト・パート人材をデータベース化し、再マッチングを支援している。2月9日に発表した26年9月期第1四半期連結決算で営業利益は2億3000万円(前年同期比27.8%増)と第1四半期として過去最高を更新しており、前年の進捗を上回るペースで推移している。
このほか、グループ会社がLINEを利用したリファラル採用システムツール「リファ楽」を運営するパーソルホールディングス <2181> [東証P]や、rakumo <4060> [東証G]と提携しアルムナイをはじめとする多様な人材の採用や管理・コミュニティー作りなどを支援する人材管理・採用支援ソリューション「aloop」を提供するパソナグループ <2168> [東証P]にも注目。グループ会社のHRビジョンが運営する「日本の人事部」でリファラル採用やアルムナイ採用の最新情報を提供するクイック <4318> [東証P]なども関連銘柄といえよう。
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