ピラミッドの謎は3Dスキャンでどんどん解明されている【眠れなくなるほど面白い 図解 古代エジプトの話】

写真拡大 (全3枚)

ピラミッドの謎は3Dスキャンでどんどん解明されている

3Dスキャン技術でデジタル化

クフ王の大ピラミッドの構造について、最新の技術を使った調査で、さまざまなことが明らかになっています。ドローンで空から撮影した写真を3Dスキャン技術でデジタル化すると、正確な形状を知ることができます。この方法によって、ピラミッドは単純な石積みではなかったことや、隙間に瓦礫などを詰めて補強してあることなどがわかりました。しかし大ピラミッドには、まだ多くの謎が残されています。「大回廊」や「地下の間」などの目的は何だったのか、「大回廊」の上部や入り口の裏に、本当に空間が存在するのか、その役割は何なのか。これらについては、ミューオン(宇宙線)を活用した解析が進められています。また、ピラミッドは長年の風化で姿を変えつつありますが、3Dスキャンを活用して正確な形状を把握することも可能です。

こうした3D計測は、他の遺跡でも活用されています。歴代の王たちが保護し増築してきた、ルクソール神殿の修復作業もそうです。3Dスキャン技術を用いてデジタル化し、正確な情報を記録することによって正確な修復作業が可能になります。保存状態が良いラメセス2世の妻ネフェルタリの墓でも同様に、詳細な3Dスキャンデータを駆使して当時の姿や装飾が明らかになります。これらの取り組みにより、古代エジプトの遺跡の仮想現実的な復元ができるようになりました。

ドローンによる3D計測

3D計測は保存状態にかかわらず解析可能

【出典】『眠れなくなるほど面白い 図解 古代エジプトの話』著:河合 望(エジプト学者・考古学者/筑波大学人文社会系教授)