努力をして得た対価が原体験となって…


 ─ ところで大池さんはどういう幼少期を過ごしましたか。

 大池 幼稚園の時に「思春期早発症」という特殊な病気にかかりました。他の人より多く成長ホルモンが出て、成長しやすくなってしまうという症状です。手術が必要になり、幼稚園のうち半分くらいは入院していました。病院で注射されて手術してという記憶が強く残っています。

 小学生になってからは普通に過ごすことができていたのですが、病気の経験のせいか、何となく同世代と話をしても価値観が合わないなと感じていました。

 正直、高校時代は毎日遊んで職人など色々なアルバイトしながらいつも「今の環境を抜け出したい」と考えている学生でした。大学受験をモチーフにした漫画などを読んで、人生を変えたいとも思っていましたし、起業している人はいい大学に行くイメージがあったので、まずは大学で一から新しい人生を歩む事を願ってました。

 ただ、最初は全く勉強をしていませんでしたからゼロの状態で、予備校の初級クラスにも付いていくことができませんでした。そこから1年間、必死で勉強して、法政大学に合格することができたんです。

 それまでの自分は何をやっても中途半端でしたが、人生で初めて、死ぬ気で努力をして、そこで対価を得た時には、身震いするほど感動しました。これは私の原体験になっています。

 それまで頑張るということができませんでしたが、退路を全て断ちました。初めて努力したことが結果として実ったことは今につながっています。