グレナディアに搭載されるBMW製3.0リッター直6ディーゼルのツインターボも、エコ主義者はともかく、伝統主義者は喜ばせることができるだろう(イネオスは、BEVまたはレンジエクステンダー付きEVの新モデルである「フュージリエ」を発表したばかりではあるが)。パンチがあり、控えめなうなり音が心地よく、マニュアルシフトも可能な8速オートマチックギアボックスとの相性もいい。オンロードでは、ディフェンダーよりもさらに高い位置に座ることになるが、フロントウィングラインが低いので、路上でのポジション取りは簡単だ。実を言うと、Aロードでハッスルするにはディフェンダーほど安心感はないが、ハイサイド・バン的な乗り方ならまったく問題ない。

最も重要なのは、イネオスがステアリングに手を加えて、よりシャープで応答性の高いものにしたことだ。イネオスのコマーシャル・マネージャー、ジョージ・ラトクリフ(創業者でMDのジム・ラトクリフの息子)と電話で話したときに、この疑念が確信に変わった。運転席の左足のスペースに不快な侵入を引き起こす排気ダウンパイプについて、あるYouTuberが見つけた可能な解決策について言及したところ、ジョージはそのウェブリンクを確認してこの改良を取り入れるかどうか検討してみると約束してくれた。このような迅速な対応がJLR(ジャガー・ランドローバー)で想像できるだろうか?

私たちのテスト車両の乗り出し価格は79,000ポンド(約1500万円)近くで、ディフェンダー110の領域だ。林業従事者かガス管敷設を生業とする人でない限り、ディフェンダーの優れたオンロード・ダイナミクスを考えると、日常的にオールラウンドに使うためにグレナディアを買うことを正当化するのは難しいのは否めない。それなのに、それなのに……。グレナディアには独特の個性があるのだ。ドライバーは誇示よりも機能を重視する真の愛好家のクラブに属しているかのような気分になることができる。私はそれが好きだ。

おそらく、本当に比較すべきはディフェンダーではなく、数多くの専門家が大金を出して欲しがる数多くの「アップグレード」や、装飾が施された旧式のディフェンダーなのだろう。私はグリーン・オーバルの熱烈なファンだが、どちらが好きかは明らかだ。

文:Mark Dixon