民家の冷蔵庫から高齢女性の遺体 同居の息子が給付金を不正受給か 台湾=写真はイメージ、Unsplashから

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(新北中央社)北部・新北市の民家で16日、冷蔵庫の中に遺棄された高齢女性の遺体が見つかった。この家に住む女性とみられ、同居していた息子は警察の調べに葬儀をする金がなかったと供述しているが、同市政府社会局は、高齢者向けの給付金を不正受給していた可能性を示唆している。

遺体は、家庭内のトラブルを調査していた社会局の職員に、女性の孫が事情を説明したことで見つかった。警察によると息子は、遺体を約5年冷蔵庫に入れていたと話しているという。

社会局の張錦麗局長は17日、女性は低所得者で、葬儀費用は市が補助するため、「葬儀を行う金がないことはない」と説明。また女性の死亡届は出されておらず、2016年から低所得の高齢者を対象にした毎月7759台湾元(約3万4700円)の給付金を受け取り続けていたと明らかにした。

警察によれば、女性は1930年生まれ。病気のため入院していたが、2017年10月に息子が自宅に連れて帰ったという。死因や詳しい事情を調べている。

(黄旭昇、王鴻国/編集:齊藤啓介)