森保一監督(撮影:岸本勉/PICSPORT)

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2日、日本代表の森保一監督がオンラインの記者会見で、記者たちからの質問にすべて答えた。話は時折脱線し、自身に対する批判への反論もあった。

森保監督が言及したのは「メンバーを変えない」という批評。森保監督はそれが主観に基づいた誤解だという。

「みなさんの主観で(選手を)変えてないといわれることあります。五輪のときもそうでした。でも実際は日本は結構変えていて、我々より上位のチームのほうが変えていな。それを主観で(変えていないと)言われて広まってというところはあると思います。できたらいろんな他の比較するものと比べた上でそれが正しいかどうかという質問も時々していただければうれしいと思います」

また、「いつも同じメンバーだけを選ぶ」という意見についても触れ、「毎回のメンバー編成は、何時間議論しているんだろうと思うくらい選考に時間がかかりますし、それくらい各ポジションにいい選手が揃っている中、優先順位を付けて選んでいます」と説明する。

これまでも森保監督は記者会見で厳しい質問をぶつけられてきた。11月のオマーン戦の後は「長友佑都と南野拓実の代わりに中山雄太と三笘薫を先発させるべきだったのではないか」と聞かれ、「そこまで悪かったですか? 相手も元気で対応力がすごくある中でなかなか難しいと思うんですよね」と語気を強めながら逆質問。

1日のサウジアラビア戦前日の記者会見でも「中国戦は1点リードした後、まったりした時間があったが」と質問され、「サッカーの見方というのは三者三様、千差万別。相手が守備を固めてきたときに、追加点に向けての突破口を探っていた」と反論していた。

丁寧に回答しようとするが故に長くなった答えの一部の言葉だけが掲載され、それが誤解を呼ぶという悪循環も見受けられる。あまり笑顔を崩さない森保監督だが、内心では本意が伝わらないことに苛立ちを抱えている様子が伺えた。


【文:森雅史/日本蹴球合同会社 写真:岸本勉/PICSPORT】