「アップルカーを恐れていない」フォルクスワーゲンCEOが発言
最近アップルの自動運転EV(通称アップルカー)に関する噂が相次ぎにわかに現実味を帯びていますが、フォルクスワーゲングループのCEOがアップルカーを「恐れていない」と発言したことが報じられています。
ハーバート・ダイスCEOは現地メディアの取材に対して「自動車産業は、一撃で持って行けるような典型的な技術分野ではない」と回答し「アップルが一夜で支配できることはない」と付け加えています。
表だってアップルが自動運転EVへの参入を認めたことはなく、ニュースメディアの報道や関連企業の証言など状況証拠があるにすぎません。が、ダイス氏はアップルがバッテリーやソフトウェア、デザインに関する専門知識を持っていることから、それら報道や噂話は「論理的」であるとコメント。「それでも、我々は恐れていません」と述べています。
ドイツに本拠を置くフォルクスワーゲンは、欧州および世界で最大の自動車メーカーの1つであり、EV業界においても大きな優位性を勝ちえています。それだけに昨年(2020年)末、アップルカーの噂が浮上した当初も「自動車産業の変革を加速することを期待」と余裕あるコメントを寄せていました。
アップルは自社工場を持たないファブレス企業であり、TSMCやFoxconnといった外部のサプライヤーを使ってiPhoneやMacなどを製造しています。しかし現在のパートナーはどれもが自動車を生産できる技術や工場を持っているわけではないため、既存の自動車メーカーからiPhoneにおけるFoxconn的な役割、すなわち組み立ての下請けに徹する提携先を探していると見られています。
真っ先に提携が噂されたのが、韓国のヒュンダイおよび傘下の起亜自動車でした。が、まさに幹部らがアップルの組み立てサプライヤーの立場に置かれることを危惧して「分裂」していると噂され、実際に交渉は物別れに終わったと推測されています。
今回のダイスCEO発言に関連して、かつてスマートフォン業界で覇権を取ったPalmのCEOがiPhone発売前に「ただ参入するだけではダメなんだ」と言ったことや、その後にPalmに起こったことを指摘する声もあります。アップルカーの提携先としては日産やBMWのほかマグナなど受託生産メーカーも候補に挙がっており、フォルクスワーゲンの地位が今後も揺るがないのか、それともPalmと同じ運命が待ち受けるのか、今後の展開を見守りたいところです。
Source:Reuters
via:MacRumors
