卒業アルバムで集合写真に写る容疑者(元生徒提供) 

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「武井先生は女子バレーボール部の顧問でした。エッチなことは一度もなかったので、ホントにショックです……」

【写真】指導熱心で評判だった、バレー部で教えていたころの容疑者

 容疑者の元生徒は驚きを隠せない。

「短パンだったので」とあきれた言い訳

 電車内で女子高校生に体液をかけたとして、11月29日、神奈川県伊勢原市立桜台小学校の元教頭、武井雅典(まさのり)容疑者(59)が強制わいせつの疑いで再逮捕された。

「容疑者は昨年7月、小田急線の電車内で、当時高校2年の女子生徒の制服に自らの性器をこすりつけ、精液をかけた。

 今年の9月にも女子中学生に同様の犯行をしたとして、11月9日に暴行の疑いで逮捕されており、警察は余罪を調べていたようです」(テレビ局記者)

 取り調べで容疑者は「体液が出たのは間違いないが、短パンだったのでかかってしまったのかもしれない」とあきれた言い訳をしている。

 勤務していた桜台小学校では昨年2月にも、別の教員がポルノ禁止法違反の疑いで逮捕されており、『週刊女性』でも報じていた。

「この事件では元教師が若者に人気のスマホ動画共有アプリ『TikTok』」(ティックトック)で知り合った女子小学生に、“私も小学6年生の女子”と偽ってLINEで上半身裸の画像を送らせていました」(取材した記者)

 立て続けに性犯罪者を出してしまった桜台小学校。事情を聞こうと校長に取材を申し込んだが、取材拒否。代わりに、伊勢原市教育委員会が対応した。

「2度と事件を起こさないため、指導的な立場にあったはずの先生が起こしたことで本当に申し訳なく思っています」

 11月9日の逮捕を受けて武井容疑者は24日、懲戒免職となっている。

昨年から小学校の教頭に着任

 伊勢原市で生まれ育った容疑者は、秦野高校、横浜国立大学を卒業後、教師になった。長年にわたり地元の中学校で教壇に立ち、昨年から小学校の教頭に着任していた。

 容疑者を昔から知る実家の近隣住民によると、

「40年以上前、雅典さんが中学生のときに引っ越してきました。当時はおとなしくて、頭のいいお子さんでしたよ。

 父親は10年ほど前に亡くなり、実家は(容疑者の)独身の弟と、85歳くらいの母親で2人暮らしです。雅典さんは結婚して妻と2人の成人した子どもがいますね」

愛されキャラの「メッチャいい先生」

 教師としての評判はどうだったのか?

 30年ほど前に中学のバレー部で指導を受けたという元男子生徒が回想する。

「いいチーム作りをすると評判の先生でした。生徒にフレンドリーに接するタイプで、チームに強さを求めるより楽しいチームを作る人だった。当時のバレー部は地区大会で優勝するほど強かった」

 指導熱心だったようで、

「普段はまったく怒らない人でしたが、私が補欠の部員に悪態をついたとき、厳しく叱ってくれました。あのとき学んだことが今も人生の糧(かて)になっていますね」

 最近になっても生徒の信頼は厚かった。前任の中学校の元男子生徒は、

「国語の授業担当で、教え方がうまくて優しいと人気でした。イジられキャラで、いろいろなあだ名をつけられていましたね」

 元女子生徒からは意外な評判が……。

「メッチャいい先生でしたよ。愛されキャラで、可愛かった。

 印象的だったのは、2年前の体育祭。教師対抗の綱引きがあったんです。武井先生は黄色組で、黄色のTシャツに黄色のジャージ姿で、後ろのほうで引いていたんですけど、その様子がコロコロしていてメッチャ可愛くて。あんな事件を起こしたなんて、信じられない」

 取材に応じてくれた元教え子たちは口をそろえて「いい先生だった」と話すほど、容疑者の評判はよかった。

 しかし、かつての生徒と同じくらいの年齢の少女を狙い、わいせつ行為に及んでいた──。

 なぜ容疑者はこんなことをしてしまったのか。容疑者と同じ教員の妻に話を聞こうと自宅を訪ねたが、インターホンに電源が入っておらず、ドアノックにも反応はなかった。

 実家の母親も訪ねたが、記者が名刺を見せた瞬間、“バタン!”と玄関のドアを閉めてしまった。

 本当に子ども思いの先生であれば、少女の心に一生のトラウマを植え付けるようなことはしないはずだ。