磁力で硬さが変わる「ゲル」の使い道
ウレタン樹脂に直径10マイクロメートル(マイクロは100万分の1)の鉄粉を重量比で75%混ぜて磁気粘弾性ゲルを作製した。普段は柔らかいゲルとして振る舞い、磁力をかけると鉄粉の粒子同士が密着し整列して、ゲルが硬く締まる。ゲルの硬軟を切り替えて把持対象に密着させて持ち上げる。
現在は材料を試作して把持性能を確かめた段階。今後耐久性などを高める。磁気粘性流体を使う方式は、液体を包む袋が破けるとラインを広く汚してしまう課題があった。
磁力式は硬軟の切り替えが速く、真空吸引とも組み合わせやすい。芳香剤の外装など穴が開いていて吸盤では真空をつくれない対象の把持に向く。ゲルを把持対象のどこかに押し当てれば密着させられるため、ロボットアームに位置精度が求められない。ばら積みや製品が倒れ、さまざまな方向を向いてしまうラインに提案していく。
