スーファミRPGひとつの到達点……「ルドラの秘宝」の音楽ってメチャクチャカッコよかったよね?:レトロゲーム浪漫街道
そしてグラフィックス。戦闘中は敵・味方問わず緻密に描かれたキャラが細かくアクションしまくり(特に巨大なボスキャラが続出する作品後半の盛り上がりはすさまじい)、ドット絵世界の最高峰を感じさせます。

さらに本作ならではの最大の面白要素だったのが「言霊(ことだま)システム」。6文字までのカタカナを自由に組み合わせて言霊(=呪文、魔法)を作れるというもので、作成した言霊はMPさえ足りてれば制限なく誰でも使える。こんな自由度が高いことってある......!? 「変な単語を入れて作ってみたら案外強くて〜」的な遊びだけで1日が終わっちゃう、というような画期的システムでした。
とにかくBGMが良い!
システム、シナリオ、グラフィック、いいことづくめの「ルドラの秘宝」ですが、実はそれよりもさらに語りたいのが音楽、BGMの話。本作コンポーザーの笹井隆司さんは、ゲーム音楽に携わる以前にはノヴェラというプログレ系ロックバンドで活躍したベーシストでもあります。「時空の覇者 Sa・Ga3 [完結編]」(ゲームボーイ/1991年)、「ファイナルファンタジーUSA ミスティッククエスト」(スーパーファミコン/1993年)などでも知られる笹井サウンドは、本作を語る上でものすごく重要な要素なのでした。

▲サントラCD「ルドラの秘宝 オリジナル・サウンド・ヴァージョン」
「ルドラ」サウンドの中でも一度聴いたら忘れられないのが戦闘の音楽。ハードロック・メタル直系のフレーズ満載でBPMが速く、とにかく燃える"漢のバトルミュージック"です。街などの穏やかな楽曲、ダンジョンやイベントの楽曲なども名曲ぞろいであることは前提としつつ、ここでも本作バトル音楽の抗いがたい魅力について少し紹介します。
この動画(0分25秒/0分55秒あたりから)で流れているのが通常のバトルBGM、タイトルは「Battle for the Fields」です。わずかな尺の中でも、ベースとドラムがかなり強調されているのがわかると思います。暴れ回るベースライン、そしてドラムはドゥルルルンッ...という激しいタム回しが印象的で、ボス戦音楽ではさらにそれが顕著でした。思わずドラムのフレーズだけ口ずさんでしまうほどに。
ボス戦といえば、「ルドラの秘宝」には全部で4人の主人公がいて、その主人公ごとにボス戦の音楽が用意されていたのもすばらしい。それらが、各主人公テーマ曲(フィールドマップのBGM)のハードロックアレンジ版であるというアイデアも秀逸でした。
「Strange Encounters」(シオン編ボスバトル)「The Spirit Chaser」(サーレント編ボスバトル)「The Flame and the Arrow」(リザ編ボスバトル)「Blazing Impact」(デューン編ボスバトル)
思わずタイトルを列挙してしまった......(「Strange Encounters」、もう今までに1000回は聴いた超ヘビロテ・ナンバーだ!)。文字面だけでなく、口に出して言いたくなるタイトルのカッコよさ。まさにハードロック・へヴィメタルの世界ですね。
「ゲームより先にサントラを」も全然ありです
本作には上記以外にもボスバトル楽曲がさらにいくつも用意されており、スーファミ時代のRPGとしては異例といえる充実ぶりでした。個人的にはゲームの発売から数年後、これらのバトル楽曲を耳コピして(ケータイの着メロだけど)打ち込みに励んだ思い出もあったりして。なにしろ、ゲームを遊び終えた後も中毒性がスゴかった。
サントラCD「ルドラの秘宝 オリジナル・サウンド・ヴァージョン」は現在かなりプレミアがついてしまっているようですが、デジタル版はiTunesで配信中。これは全曲(58トラック)セットで1500円と超お買い得! いにしえのスクウェア作品でもほぼ入手不可能となったサントラがある中、これはかなり良心的といえるのではないでしょうか。
「ルドラの秘宝」に関して言えば、このサントラをいきなり聴いてからゲームに臨むという順番も全然あり、というぐらいに音楽が魅力的。バトル以外にも「スーファミの王道RPGらしい往年のサウンド」が全編楽しめるので、未体験の方はこの機会にどうぞ。ソフトのほうはWii Uバーチャルコンソール版が配信中なので、遊べる環境があればこちらもぜひ。
