ハルキゲニアの「本当の頭」見つかる。 新しい復元動画公開 Hallucigenia
ハルキゲニアといえば、カンブリア紀のスーパースターグループ「バージェス・モンスターズ」でもアノマロカリスに並ぶ人気メンバー。
電子顕微鏡で化石を精査したところ、頭だと思われてきた大きな丸は体の一部ではなくゴミで、その下から小さな口と2つの眼を備えた細い頭部が見つかりました。
バージェス動物群は著名な進化生物学者スティーブン・ジェイ・グールドのベストセラー著書『ワンダフル・ライフ』 で採り上げられたため、テレビの科学番組で見かけた人も多いかもしれません。一見すると子供の落描きのようにフリーダムでユーモラスな造形はミニフィギュアやぬいぐるみなども作られる人気を保っています。
ハルキゲニアはそのバージェス・モンスターズのなかでも人気の生物。当初は化石のどちらが上で下なのか、どちらが頭なのか尻尾なのか、さらにいえばひとつの生物なのか別の生き物の一部なのかすら分かっておらず、もっとも有名な想像図ではピンのような刺を脚にして、球根のような頭部を備えた姿でした。
今回、ケンブリッジ大のMartin R. Smith 氏による電子顕微鏡を用いた研究では、有名な標本で従来は頭だと思われていた丸い部分は体の一部ではないゴミの影で、その下に本来の細長い頭があることが分かりました。(この「ゴミ」はハルキゲニアが粘土に潰されて飛び出した内蔵の可能性もあるとされており、そうした意味では体の一部かもしれませんが)。
Smith氏によると、ハルキゲニアの「本当の」頭は小さな2つの眼と、小さな円形の口を備えた構造。口のなかと食道には小さな歯が円形に並びます。
古生物学は過去を扱う学問ではありますが、数年おきにモデルチェンジを繰り返すティラノサウルスのように、新たな観察・測定技術の導入や新説により刻々と変わってゆく世界でもあります。
1911年のウォルコットによる解釈から2015年まで、ハルキゲニアの解釈を並べた一覧。
「2015年版ハルキゲニア」が次のワンフェスで買えるかはともかく、テクノロジーの発達が未来予測だけでなく過去さえ書き換えてゆくことが実感できるニュースです。
論文は
