第3の検証は「事件名・当事者名の整合性」です。書面内に記載された事件名・事件番号・原告氏名・被告氏名が、AILEX上に登録されている事件情報と一致しているかをAIが照合します。書面を取り違えた場合や、当事者名が誤記されている場合に検出されます。

第4の検証は「他事件ファイルの混入チェック」です。AIが同事務所内の他の案件情報と照合し、現在の提出パッケージに無関係な事件の書面が混入していないかを確認します。

第5の検証は「書面種別の整合性」です。「準備書面」として登録されているにもかかわらず実際の内容が領収書や診断書であるなど、登録された文書種別と実際の内容に乖離がある場合に検出します。

これら6つの検証結果は「pass(問題なし)」「warn(確認推奨)」「error(重大リスク)」の3段階で視覚的に提示されます。全体判定がpassの場合は緑、warnは黄、errorは赤のバナーで結果が表示され、各チェック項目の詳細も確認できます。

本機能はAILEXの案件詳細画面内「mints補助ツール」セクションのカードと、mintsパッケージ生成ダイアログ内のボタンの2か所から実行できます。


■ PII自動マスキングとの連携による守秘義務への配慮

チェック処理においてAI分析が必要な検証項目(事件名・当事者名の整合性チェック、他事件混入チェック等)については、AILEXが独自開発した「PIIMasker」技術を通じて処理されます。外部AIへのデータ送信前に氏名・住所・事件番号等の個人識別情報を自動的にプレースホルダに置換し、応答受信後に元の情報へ復元する仕組みにより、依頼者への個別の同意説明なしにAI機能を利用できる設計となっています。これは弁護士法第23条に定められた守秘義務への対応を自動化するAILEX固有の技術です。


■ 競合との差別化

弁護士向けリーガルテックサービスにおいて、mintsアップロード前の誤提出防止に特化したAI検証機能を提供するサービスは、当社の調査においては確認されていません。mintsパッケージ生成機能を持つ競合他社(弁護革命等)においても、提出前のAI整合性検証は実装されていません。

本機能はAILEXがmints義務化に向けて展開してきた25の対応機能の一つとして追加されたものです。


■ 今後の展望

当社は引き続き、2026年5月21日のmints全面義務化に向けた機能強化を進めてまいります。5月以降においても、年間を通じて蓄積される弁護士からのフィードバックをもとに、mints運用の実態に即した機能の拡充を続けます。また、電子送達のマルチチャネル通知機能など、弁護士の見落としによる弁護過誤を防ぐための機能群を継続的に開発してまいります。