国際捕鯨委員会(IWC)の年次総会で調査捕鯨を再開すると表明した韓国が、2011年に加盟国中最多となる21件の違法な捕鯨活動を行っていたことが分かった。複数の韓国メディアが報じた。

 捕鯨委員会が8日に発表した「違法捕鯨」報告書によると、89の加盟国から報告を受けた違反事件23件のうち、21件が韓国南東部・蔚山の近海などで発生していた。同委員会は加盟国それぞれの司法管轄領域内で捕鯨に関する違反行為が発生した場合、事件の状況や処罰内容などの情報を提出するよう求めている。

 具体的には、11年5月から8月にかけ、韓国漁船4隻が蔚山沖でミンククジラを違法に捕獲。別の韓国漁船4隻は、同年4月から7月にかけて蔚山沖でクジラ9頭を違法で捕獲した。摘発された乗組員らは、懲役または罰金刑、社会奉仕を命じられた。

 韓国で違法に捕獲されたクジラはすべてミンククジラで、わざともりを投げるなど計画的にクジラを捕獲していた。

 韓国の環境運動連合は、2000年以降に韓国沿岸で捕獲されたクジラは4700頭に上ると指摘。政府が調査捕鯨を始める方針を示したことについて、「捕鯨を合法化するだけ」と厳しく非難した。韓国メディアも、「本当に恥ずかしい韓国」「『違法捕鯨1位』の汚名」などと伝えた。(編集担当:新川悠)