【名盤クロニクル】宗教音楽なんて怖くない リヒター「バッハ:カンタータ147番」

(画像提供:Aamzon.co.jp)
(ジャンル:クラシック)
バッハの作品の大多数は、教会カンタータである。つまり礼拝用の音楽として作曲された作品なのだが、あまりにも数が多い上にテキストがキリスト教に関わるものであるため、特に日本人には敬遠される傾向がある。
しかし、この1曲だけは神サマとか教会とかを抜きにして、ぜひ聴いてほしい。有名な「主よ、人の望みの喜びよ」が収録されているカンタータ147番「心と口と行いと生きざまは」である。
冒頭の合唱曲は、トランペットの喜びに満ちた明るい旋律で始まる。この作品は第1部と第2部に別れていて、それぞれの締めくくりに、有名な「主よ、人の望みの喜びよ」がコラールで歌われる。
カンタータを構成する楽曲はどれも魅力に溢れているが、特に前半に歌われる2曲のアリアが筆舌に尽くしがたい美しいメロディである。
バッハの宗教作品演奏は、小編成による「教会スタイル」が主流となっているが、ここではその前の時代のややドラマティックなリヒターの指揮による演奏を推奨しておきたい。
ちなみに、日本のキリスト教関係者にバッハ作品の素晴らしさを語ると「ハァ、それ何ですか?聴いたこともありません」という反応が返ることが多い。
お気に入りの賛美歌だけを歌っているだけの人よりも、クラシック音楽愛好家のほうが、はるかに広い世界を知っていることがある。
バッハのカンタータは全集としてCD数十枚にもなるが、研究者でもない限り、全部を聴く必要はないであろう。その意味で、今回紹介するカンタータ80番と147番のカップリングは絶好の組み合わせと言えるだろう。
(収録曲)
1. カンタータ 第80番 ≪われらが神は堅き砦≫ BWV80
2. カンタータ 第147番 ≪心と口と行いと生きざまは≫ BWV147
(TechinsightJapan編集部 真田裕一)
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