【戸塚啓コラム】内容の乏しい0−0
実質的なシーズン初戦と考えれば、2月2日のベネズエラ戦は想定内の結果だったかもしれない。記者席で観ていて楽しいゲームではなく、思わず身体が前のめりになるシーンはほとんどなかったが、昨年も格下イエメンを2−1で振り切る試合からスタートした。08年はチリと0−0で引き分けた。イエメンより明らかに力があり、チリにもさほど見劣りしなかった(来日時のコンディションが、という意味である)ベネズエラとのスコアレスドローは、悪くはなかったと言えるだろう。だからと言って良かったわけではなく、内容的に評価できるところは乏しいが。
コンディション以前の問題として、中盤の組み合わせに問題があった。ボランチの遠藤と両ワイドの小笠原、中村憲は、いずれもパッサータイプである。スペースへ飛び出すようなオフザボールの動きより、オンザボールで力を発揮する。足元でパスを受ける回数は多い。タッチライン際で突破を仕掛けるタイプでもないから、動きの方向はタテではなく中への傾向が強くなる。
ベネズエラはしっかりとした守備のブロックを作ってきた。3ボランチのような時間帯もあった。彼らのブロックを乱すにはオフザボールの動きが欠かせず、ピッチをできるだけワイドに使って相手選手の距離を開かせたいが、とりわけ前半は中央へ固まりがちだった。誰かが悪かったというより、中盤の組み合わせのミスマッチだったと言わざるを得ない。所属クラブで彼らが見せているプレーの、半分も出ていなかったのではないか。
この試合のボール支配率は、63・8パーセントだった。昨年10月のトーゴ戦と、ほぼ同じ数字である。同2月のフィンランド戦も、62.7パーセントだった。トーゴ戦では30本のシュートで5ゴールを奪い、フィンランド戦でも14本のシュートで5ゴールを叩きだしている。どちらの試合でも、ボールポゼッションがチャンスからゴールへと結びついていたことが分かる。
この日は違った。13本でノーゴールである。公式記録ではペナルティエリア内でのシュートが6本となっているが、相手GKを脅かしたシーンはすぐに思い浮かばない。攻め込んだわけでなく、守りきったわけでもない0−0である。価値を見出すのが難しいのは当然だ。
・戸塚啓コラム - サッカー日本代表を徹底解剖
ベネズエラはしっかりとした守備のブロックを作ってきた。3ボランチのような時間帯もあった。彼らのブロックを乱すにはオフザボールの動きが欠かせず、ピッチをできるだけワイドに使って相手選手の距離を開かせたいが、とりわけ前半は中央へ固まりがちだった。誰かが悪かったというより、中盤の組み合わせのミスマッチだったと言わざるを得ない。所属クラブで彼らが見せているプレーの、半分も出ていなかったのではないか。
この試合のボール支配率は、63・8パーセントだった。昨年10月のトーゴ戦と、ほぼ同じ数字である。同2月のフィンランド戦も、62.7パーセントだった。トーゴ戦では30本のシュートで5ゴールを奪い、フィンランド戦でも14本のシュートで5ゴールを叩きだしている。どちらの試合でも、ボールポゼッションがチャンスからゴールへと結びついていたことが分かる。
この日は違った。13本でノーゴールである。公式記録ではペナルティエリア内でのシュートが6本となっているが、相手GKを脅かしたシーンはすぐに思い浮かばない。攻め込んだわけでなく、守りきったわけでもない0−0である。価値を見出すのが難しいのは当然だ。
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関連情報(BiZ PAGE+)

1968年生まれ。'91年から'98年まで『サッカーダイジェスト』編集部に所属。'98年秋よりフリーに。2000年3月より、日本代表の国際Aマッチを連続して取材している