全国で始まった自転車の”青切符”導入から1か月あまり その効果と現状を取材(静岡)
4月、東京JR蒲田駅近くの踏切で警視庁が行ったのは、自転車の取り締まりです。
こちらの高齢男性は車の進行とは逆向きに走ってきました。
正面衝突の危険がある逆走です。
(高齢男性)
「普通に走ってきてるでしょ」
(警察官)
「左がここが」
警察官に諭され、高齢男性はしぶしぶ指導警告を受けました。
こちらの信号がなく、一時停止がある場所では。
一時停止がある場所では、警察官の注意に従わない自転車が止まることなく交差点を渡り切りました。
自転車を運転していたのは40代の女性。
(警察官)
「いま警察官が立っていたところで警察官が言われた」
(女性)
「一時停止です」
(警察官)
「一時停止分かりますよね。何か行っちゃった理由って何かありますか?急いでいたとか?」
(女性)
「仕事で急いでいた」
(警察官)
「分かりました」
この女性に渡されたのは反則金5000円のものです。
この青切符です。
4月1日から自転車にも導入された青切符。
一時不停止や右側通行など113の違反行為が対象で、事故の危険性が高いと判断された場合にはいわゆる青切符が交付され最高で12000円の反則金を納めなければなりません。
静岡県警によりますと、県内では開始から10日間で11件の青切符が交付され、そのうち10件を携帯電話の使用が占めました。
午前7時過ぎの静岡市清水区です。
これから自転車による通勤通学の人が増えてくるということで警察による指導取締りが行われています。
青切符の導入から1ヶ月。
県内でもルールの浸透を図ろうと自転車の取締りが強化されました。
しかし、
(警察官)
「自転車に運転する際気をつけてください」
この男性は右側通行をしてしまったことにより指導警告を受けました。
この日はおよそ1時間の取締りで番組のカメラは右側通行など2件の指導警告と車の間を蛇行した自転車などが警察に注意される様子を捉えました。
一方、清水警察署では青切符導入の効果を感じ始めていると話します。
(清水警察署 島田浩之 交通課長)
「清水警察署管内では、自転車が起因する事故は正直減っております。効果は出ているんだなと実感しています」
清水警察署管内では、4月1日から27日までに自転車が関係する事故が7件ありましたが2025年の同じ時期の16件から半減しています。
自転車の利用に関して意識の変化はあったのでしょうか?
街で聞いてみると
(静岡市民①)
「危険運転している自転車の方とかもよく見ているので、そういう人たちがどんどん減っていくのかなという感じで見たりとかしたんですけどね」
(静岡市民②)
「今までそのほど広い歩道は自転車で通っていて、その中でも左側を走っているんですけれど今度は道路の左でなくちゃいけないんだと考えるようになりましたけど」
特に指導に力を入れていたのは教育現場です。
この高校では朝の通学に合わせて教師や保護者などが通学路に立ち指導を行っていました。
(県立静岡東高校 戸塚哲弥 生徒指導課長)
「自転車の通学者が98%以上で学校の周りに交通量の多い道路がたくさんあるので、この制度が始まることが分かった時から生徒には周知している」
警察庁によりますと、2020年から2024年に高校生が自転車で死亡または重傷を負った事故の多くが午前8時の通学や夕方の時間帯に集中しています。
青切符について中高生たちに周知することが、将来的に事故を減らしていく鍵となります。
これまでも学校や警察は協力して、スタントマンによる再現で事故の怖さを伝えるなど子どもたちの交通安全に力を入れてきました。
この高校では、さらに青切符の制度について教室や廊下にポスターを掲示。
高校生がやりがちな自転車での並走やイヤホンをつけて通学しないよう全校集会でも呼びかけてきました。
これにより生徒は、
(生徒①)
「自分じゃ気づかなかった標識があって、あったことで知れたのでこういう機会があるのは、すごく良いことだと思います。
(生徒②)
「(青切符は)正直驚きはあったんですけど、特に高校生の交通事故が多いっていうのを最近知ったのでいつもよりは5分前ぐらいに登校して、なるべく丁寧に自転車運転するように心がけています」
導入前にチラシを配るなど広報活動を行ってきましたが、ルールが煩雑で走行が難しい道路もあるといいます。
(清水警察署 島田浩之 交通課長)
「ここの道路なんですけども、あそこに丸い標識がありますが自転車と歩行者通行可能の道になります。この場合は自転車は歩道を走ることができるんです
できるんですけども、その時に右とか左じゃなくて車道側を除行していただく」
自転車は原則車道の左側を走行しますが、自転車も走れる歩道ではなるべく車道に近い場所を除行することになっています。
自転車のルールについて街ではこんな声も…。
(静岡市民③)
「交通量多くて狭い道路で、みんな自転車に車道を走られたらお互い迷惑だし、インフラの整備の方が大事なんじゃないのというところがあります。
人々の安全を守るために導入された青切符。
ルールの浸透とともに歩行者や自転車が安心して道路を利用できる街づくりが求められています
