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ゴールデンウィーク明けから6月にかけて、日本では建築資材や日用品などが不足していくことが予想され、不安が広がっている。

日用品不足の原因は中東情勢の悪化、およびホルムズ海峡が封鎖されたことでプラスチックや粗製ガソリンなどに使われる「ナフサ」が手に入らないことが背景にあり、今後、建築や運送業、プラスチック加工業のほかさまざまな業界に影響が出てくることが予想されている。

例えば、ナフサ不足を受けて納豆などの食品を扱う「ミツカン」は6月1日から19品目を6%~20%値上げすると発表している。これはナフサを原料とするプラ容器の価格が上昇しているためである。

ネットではこのプラ容器の不足に対し、今こそ「量り売り(はかりうり)」の時代なのではないか、とする声も少なくない。

量り売りとは必要な分だけ商品を買うことである。現在ほどプラ容器が普及していなかった昭和時代では、例えば、しょうゆや油などの液体は持参したガラス瓶や木樽(たる)に詰められ、豆腐なども同様に鍋に入れて購入していた。

この方法であれば、「ナフサ不足に対するプラ容器の不足も解消できる」として、ネットでは「今こそ昭和時代に回帰するべきでは」「個々が容器を持参することも視野に入れるべき」といった声が上がっている。

だが、現実的に日本のサービス業が「量り売り」に完全に移行するのは難しいようだ。昭和時代は市町村ごとに精肉店や鮮魚店など個人商店が点在して生活を支えていたが、現在、ほとんどの地域ではプラ容器を大量消費する大型の総合スーパーが個人商店に代わり生活の基盤となってしまった。

また、2020年7月1日からは全国でレジ袋プラスチック製買い物袋)の有料化が義務化され、レジ袋に代わる袋として一時的に「風呂敷」の文化が再燃したが、現在は風呂敷より簡素なエコバッグが主流となっている。

このように、人間は利便性を求める動物であり、現代に昭和時代の「量り売り」文化を再び定着させるのは現実的に難しいと思われる。