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「news every.」の山粼誠キャスターが、ニュースの気になる情報をお伝えする「なるほどッ!」。27日のテーマは、「“泊まれる”重要文化財?そのワケは」です。

■歴史的建造物をリノベーション

山粼誠キャスター
「4月27日に開業したこちらの施設は、1908年に建てられた歴史的建造物をリノベーションしています。重要文化財にも指定されているこの建物、もともと何として使われていたと思いますか?」

鈴江奈々キャスター
「これ、気になっていたので…監獄施設...ですよね?」

山粼キャスター
「そうなんです。正解は刑務所です」

■ホテルも開業予定 全室スイートルーム

山粼キャスター
「奈良市の『旧奈良監獄』。こちら明治時代に建てられ、長年、少年刑務所として使われていました。赤レンガが特徴で荘厳な建物です。明治政府が近代化を進める中でつくられた先進的な刑務所だったということで、高い天井から自然光がさして開放的な雰囲気もありますよね。この重要文化財を『星野リゾート』がリノベーションし、27日、ミュージアムが開業しました。当時の受刑者の暮らしぶりがわかる展示や、アーティストとコラボした『刑務所アート』を楽しむことができるそうです」

「さらに、6月25日にはホテルも開業します。実際に受刑者が暮らしていた部屋をおよそ10個つなげて1つの部屋にした、全室スイートルーム。1室1泊あたり消費税・サービス料込みで14万7000円からということです」

斎藤佑樹キャスター
「歴史も感じられて、またラグジュアリーな雰囲気も感じられて、両方楽しめるのはすごくいいですよね」

山粼キャスター
「これだけ内装は変えていますが、それまでの時の流れを感じられそうです」

■香川・丸亀城を“貸し切り” 天守閣をラウンジとして…

山粼キャスター
「ほかにも、泊まることができる重要文化財があります。香川県丸亀市の丸亀城。400年以上の歴史があり、天守閣や城門が重要文化財に指定されています。このお城を貸し切りにして滞在できるんです」

「実際に寝泊まりする客室は、城の敷地内にある別の歴史的建造物なんですが、重要文化財の天守閣をラウンジとして、飲み物を片手に音楽を楽しむことができるということです」

「1泊あたり4人まで宿泊可能で、気になるお値段は1泊4人利用の場合、夕食・朝食付きで1人あたり38万2250円。それなりのお値段はしますが、ここでしかできない経験というのがここではできるわけです」

■長崎・島原市の島原城で「城キャン」

山粼キャスター
「ほかにもお手頃に楽しめる場所もあります。長崎県島原市の島原城。こちらは国の『史跡』=『歴史的に価値が高い遺跡』に指定されていて、昨年度は20万人以上が訪れた人気の城なんです」

「この城の敷地内の駐車場にキャンピングカーなどをとめて宿泊できるんです。その名も『城キャン』。1日あたり2台まで、1台4000円。夜にはライトアップされる城のすぐそばで、キャンプができます。キャンピングカーがない方も、普通の乗用車をとめて、近くにテントを張るということはできるそうです」

■インバウンド増→「出国税」増→予算増

山粼キャスター
「ご紹介したように、重要文化財などの歴史的建造物を観光に活用する事例がいま増えています。その背景をお伝えしていきたいと思います」

「この動きを国が後押ししているんです。文化庁の『文化財への改修・整備促進事業』は、昨年度の予算がおよそ11億円、今年度はおよそ70億円に大幅増加しました。1年間で6倍以上に予算が増えた理由の1つが、インバウンドの増加で、国際観光旅客税=いわゆる『出国税』が増収したことがあるんです。そして予算が増えたという流れです。では、なぜ国がこうした取り組みを推進しているのか」

「文化財を未来に残すためには、どうしても維持費がかかります。文化財を活用することで生まれた利益を維持費に回して、良いサイクルを作ろうという考えなんです。もちろん、古くからあった建物、修繕するためにはお金がかかるじゃないですか。ではその建物をしっかり活用して、そこで生まれた利益をまた維持費にしようという試みなんです」

「また狙いがもう1つあるそうなんです。それが『オーバーツーリズム対策』。文化財が新たな観光スポットや宿泊先になることで、観光客の行き先が分散され、オーバーツーリズムを解消できれば、という狙いがあるそうです」

瀧口麻衣アナウンサー
「一生忘れられないような貴重な経験もできるし、いい循環が生まれていけばいいなと思いますね」

■山口・防府市の阿弥陀寺でできる体験とは?

山粼キャスター
「ここまでお伝えしてきた重要文化財の活用は、宿泊だけじゃないんです。山口県防府市の阿弥陀寺。写真が出ましたが、鈴江さん、これ何に見えますか?ある体験を楽しむことができます」

鈴江キャスター
「何ですかね…。御利益があるような…拝んだりできる場所ですか?」

山粼キャスター
「直川さん、何だと思います?」

直川貴博キャスター
「中に人間が入るんですか?焼き物を焼く窯なのかなと思って」

山粼キャスター
「人が入ります。結構、ブームになっています」

直川キャスター
「サウナ!」

■サウナとして毎月第1日曜日に一般開放

山粼キャスター
「そうなんです。サウナ。驚きですよね。この阿弥陀寺には鎌倉時代の湯屋=お風呂があって、重要有形民俗文化財に指定されています。そのそばに1981年に復元された石風呂=スチームサウナのようなものがあり、ここを月に1回、毎月第1日曜日に一般開放しているということです。予約不要で、1人あたり薪代500円かかるということです。ただ中の温度が結構驚きで…斎藤さん、サウナって行きます?」

斎藤キャスター
「たまに行きます」

山粼キャスター
「ここは内部の温度が100℃以上なんです」

斎藤キャスター
「結構高いですね。(いつも行くのは)90℃から100℃いかないぐらいですね」

山粼キャスター
「ここは内部の温度が100℃以上とのことで、服を着て入るということなんです。この石風呂は当時、食べ物を持ち込んで皆でお喋りしながら楽しむ交流の場だったとのこと。鎌倉時代に思いを馳せるような体験をすることができるということです」

■新潟・関川村の渡邉邸ではアイドルのライブも

山粼キャスター
「もう1つ、紹介したいと思います。新潟県関川村の渡邉邸。こちら江戸時代末期に建てられた邸宅で、広さはなんとおよそ500坪あるそうです。テニスコートおよそ6面分あるということです。壮大な吹き抜けが特徴で、重要文化財に指定されています」

「様々なイベントが開かれていて、時にはアイドルのライブも。ここでソロライブを開催した女性アイドルグループ『Negicco』のKaedeさんは、『歴史の重みを感じる素敵な会場』だったということです」

「いろいろと見てきましたが、全国各地の重要文化財でさまざまな活用が行われています。今回は変わりゆく重要文化財の活用方法に関する「なるほどッ!」でした」

(4月27日『news every.』より)