寺の無料昼食に行列を作る韓国の若者たち…「乞食マップ」も1カ月で126万人が利用
21日午前11時40分、ソウル市東大門区(トンデムング)の蓮華寺(ヨンファサ)供養間前。韓国外大と慶煕(キョンヒ)大学のスタジアムジャンパーを羽織った30人余りの大学生が長い列を作った。正午から始まる蓮華寺の昼食配給を受けるためだ。配給が始まると、わずか1時間で用意された100人分が底をついた。蓮華寺広報部長のテギルヘン(法名)は「今日は試験期間なので人が少ない方だ」とし、「先週は160人分を用意したが、食事スペースが足りず、閉まっていた僧侶用の供養間まで開放しなければならなかった」と語った。
肉の一切ない食事だが、寺の供養間に大学生が詰めかけるのは、この昼食が無料だからだ。この日、蓮華寺の昼食供養(※ここでの「供養」は食事の意味)には、海苔巻きの天ぷら、豆もやしの和え物、ドトリムク(どんぐり豆腐)など8つの副菜のほか、果物やヨーグルトまで並んだ。食事を終えて出ていく学生たちの食器は、ほとんど食べ残しがなく、きれいに空になっていた。
授業料に食費など生活物価まで高騰し、「1000ウォン(約108円)学食」やインターネットのコストパフォーマンス飲食店アプリに続き、寺の供養間の無料配給にまで若者の足が向いている。22日、大韓仏教曹渓宗(チョゲジョン)によると、曹渓宗社会福祉財団は先月からソウル市内の大学近隣にある寺院3カ所で、大学生に無料の昼食を提供する「青年飯心」事業を展開している。韓国外大と慶煕大の隣にある蓮華寺では、毎週火曜日の昼食を無料で配布する。財団関係者は「事業を実施中の寺院3カ所とも、利用人数が昨年に比べ1.5〜2倍以上に増えた」と述べた。
若者たちは、一食を安く上げるためにここを訪れたと話す。慶煕大在学生のイ・ダエさん(21)は「普段は野菜をあまり食べず、無料の食事なので期待していなかったが、食べてみたら美味しかったのでまた来ようと思う」と話した。菜食の魅力に目覚めたという反応だ。別の慶煕大生(22)はキリスト教徒だが、無料の昼食を食べるために毎週火曜日になると寺を訪れる。彼は「大学周辺の食堂で主に食事をするが、一食に1万ウォンを超える価格が負担で、毎週火曜日の昼食はここで食べている」とし、「宗教に関係なく、素晴らしい趣旨だ。感謝している」と語った。
こうした現象が現れたのは、最近の授業料と物価の上昇で経済的負担が大きくなり、若者たちが財布の紐を締めるために食費から削っているためだ。韓国私立大学総長協議会によると、今年、全国の4年制大学190校のうち125校が授業料を引き上げた。国家データ処によると、先月の消費者物価指数は前年同月比2.2%、生活物価指数は2.3%上昇し、月次ベースで今年に入り最大の上昇幅を記録した。特にこの期間、コメ(15.6%)、卵(7.8%)、豚肉(6.3%)など主要食材の価格が前年同月比で大きく跳ね上がり、食費の負担はさらに増した。
一部の大学にある「1000ウォン朝ごはん」にも、毎日長い列ができている。15日午前7時55分、ソウル大学の学生食堂には、開店前から30人を超える「オープンラン(開店と同時に店に駆け込むこと)」の列ができた。この日、1000ウォンで朝食を済ませたインドネシア人留学生のジョセフィン(22)さんは「食費を浮かすため、週に3回ほど1000ウォンの朝ごはんを利用する」とし、「3年前に初めて韓国に来たときは卵1パックが6000ウォンだったが、最近は1万ウォン程度なので、物価の上昇を肌で感じる」と話した。ソウル大学生処によると、3月の「1000ウォンの朝ごはん」の1日平均利用者数は、2024年に761人、2025年に792人、2026年には802人と着実に増えている。
超低価格メニューの飲食店情報を共有するアプリ「乞食マップ」の人気も衰えていない。乞食マップはリリースから約1カ月で累計ユーザー数が126万人を超え、約3800カ所の飲食店が地図に登録された。慶煕大生のチョン・ジンウクさん(25)は「大学周辺で一人暮らしをしているが、外食物価が負担なので、最近は友達と乞食マップにある店を食べ歩いている」と話した。
