新型『スカイライン』のティザーも公開! 日産が長期ビジョン発表 モデル数を56から45へ絞り込み、成長分野へ投資強化
AIを核とした長期ビジョンを発表
日産は4月14日、『モビリティの知能化で、毎日を新たな体験に』を掲げる長期ビジョンを発表した。
【画像】日産の長期ビジョン発表の模様と、公開された新型車両 全19枚
その中核には、AIを軸にした次世代車両『AIディファインドビークル(AIDV)』が据えられた。

日産がAI化と電動化を主軸とした長期ビジョンを発表。 日産
イヴァン・エスピノーサCEOは「今こそ、『Re:Nissan(2026年度までの経営再建計画)』の先を見据え、日産の長期ビジョンを示し、未来への進むべき道筋を明確にする時です」と述べ、顧客体験を起点に商品と技術を進化させる考えを示した。
本年度が最終年となる『Re:Nissan』は計画どおり進んでいるとし、コスト構造の改革と生産能力の適正化を進めながら、次の成長に向けた基盤づくりを行っていくという。
AIによる自動化・電動化への道筋
今回のビジョンの中心に日産が据えた『AIDV』は、『AIドライブ技術』と『AIパートナー技術』から構成される、次世代車両の考え方である。
『AIドライブ技術』が自動運転を高度化させる一方で、『AIパートナー技術』は、移動中の行動を支え、クルマを暮らしの中に自然に溶け込ませることで、ユーザーの体験価値を高めていくという。

欧州向けのコアモデルとして公開された、新型『ジュークEV』。 日産
長期的には『AIドライブ技術』搭載車を全ラインナップの9割まで拡大する。まずは、今年夏発売予定の新型『エルグランド』には『次世代プロパイロット』を搭載し、2027年度末までにエンド・ツー・エンドの自動運転技術の実現を目指すとしている。
『電動化』をAIによる新たな体験と次世代の自動運転モビリティの実現で、重要な役割を果たし、その中核となるのは日産独自の『eパワー(e-POWER)』であるという。EV同様の運転体験を提供するeパワーによって、BEVへの移行も自然に行われるとしている。
また、日産は様々な市場にでのニーズに応えるため、eパワーに加え、幅広い電動ラインナップを展開していく。
より高い走破性と航続距離を求める顧客に向けてフレーム車用のハイブリッドを開発するほか、パートナーシップを通じて、プラグインハイブリッドやレンジエクステンダーなども提供し、ユーザーの選択肢を拡充するという。
商品ポートフォリオの刷新
日産は今回、新たな商品戦略を『各モデルの役割の明確化』と『開発スピードの向上』を軸とするとした。
具体的にはモデル数を現在の56から45へ絞り込んで、低収益モデルから撤退し、成長分野への投資を強化する。同時に車種ごとのパワートレインの選択肢を増やすことで、モデルあたりの販売台数を増加し、事業基盤の強化につなげていく。

日本向けのハートビートモデルとしてティザーが公開された、新型『スカイライン』。 日産
『各モデルの役割の明確化』については、日産らしさを体現、ブランドの情緒的価値と革新性を担う『ハートビートモデル』、規模と安定性で事業を支える『コアモデル』、新たな需要の拡大を担う『成長モデル』、協業を通じて市場カバレッジを広げる『パートナーモデル』の4カテゴリーで展開していくとして、今後市場への投入を予定している複数の新型車を公開した。
『コアモデル』では、日産の電動モーター駆動技術である『eパワー』を採用したグローバルモデルとして、新型『エクストレイル/ローグ eパワー』が、そして欧州向けのコアモデルとして、大胆なデザインと先進機能を融合した『ジュークEV』が公開された。
『ハートビートモデル』では2モデルのティザーが公開され、米国向けのヘビーデューティなフレーム車『エクステラ』のほか、日本市場に向けては高性能なドライバー中心のモデルとして『スカイライン』の登場が発表された。
さらに、高級車ブランドの『インフィニティ』においても、今年投入予定のSUV『QX65』や中型ハイブリッドSUV、走りを重視したV6セダン、2車種の大型ハイブリッドSUVなど、計4モデルを投入する予定である。
主要市場別のグローバル戦略
グローバル展開においては、日本、米国、中国をリード市場と位置づけ、市場戦略を再構築するという。
日本では次世代プロパイロットの導入など先進技術の実証をリードし、2028年度以降には、コンパクトカーシリーズの新投入により商品ラインナップを強化、2030年度までに55万台の販売を目指す。

グローバルのコアモデルとして公開された、新型『エクストレイル/ローグ eパワー』。 日産
米国は安定的な収益と持続的な成長を支える基盤であるとし、『ローグ e-POWER』やV6エンジンおよびV6ハイブリッドを搭載する『エクステラ』などで商品力を強化し、2030年度までに年間100万台の販売を目標に掲げる。
中国では開発スピードとコスト競争力の高さを生かし、グローバルな輸出を担う拠点となる。NEVラインアップの強化により、中国市場では2030年度までに年間100万台の販売を目指すとともに、広範な輸出によりグローバルな商品ポートフォリオの強化にも貢献していく。
また、メキシコと中東は、強固な現地基盤と高い市場シェア、顧客のニーズと日産の強みとの合致などにより、引き続き成長と収益の両面で重要な市場であるという。
リード市場以外では、欧州、インド、アフリカを含むそのほかの市場が、日産の展開エリアを広げ、全体的な成長を支ええているという。それらの市場が明確な役割を果たすことで、商品ポートフォリオと連動した一貫性のある市場戦略を構築していくという。
日産は、5月に予定している通期決算発表において『Re:Nissan』の進捗について説明し、今年後半に戦略の方向性について詳細を発表する予定であるとした。
