イラン戦争によるアジア太平洋地域での経済損失は推計47.5兆円 国連報告書

(CNN)国連の報告書によると、米イスラエルによるイランとの戦争の余波は、アジア太平洋地域の経済に数千億ドルの損失をもたらし、数百万人を貧困に陥れるおそれがある。
国連開発計画(UNDP)が14日に公表した報告書の推計によると、中東での軍事行動の激化は、輸送、電力、食料にかかる費用を押し上げ、アジア太平洋地域で970億ドル(約15兆4000億円)から2990億ドル(47兆5000億円)の生産損失をもたらす可能性がある。
報告書によると、これは同地域のGDP(国内総生産)の約0.3〜0.8%に相当する。UNDPはまた、この戦争によって世界で3200万人が貧困に陥る危険にさらされており、そのうち880万人がアジア太平洋地域で発生すると予測した。
史上最悪の石油危機はすでに原油と天然ガスの価格を急騰させ、経済成長の見通しを圧迫している。アジアは中東からのエネルギー輸入に大きく依存しているため、供給不足の影響を特に受けやすい。紛争の長期化が見込まれるなか、各国は燃料と電力の節約を進めるとともに代替エネルギー源を探っているが、選択肢は乏しく、コストも高い。
アジアは世界で最も人口が多い大陸であり、世界の製造業の半分超を担う。そのため、同地域への経済的打撃は世界に甚大な影響を及ぼしかねない。
また、韓国、日本、フィリピンといった米国の主要同盟国も複数あり、いずれも依存してきた中東産エネルギーの供給が先細るなか、自国経済の救済に追われている。
