Samsung Galaxy Buds4 Pro発売前レビュー:驚きこそないが音質はトップクラス
Samsungの今年のフラッグシップスマートフォン、Galaxy S26シリーズとともに発表されたイヤホンGalaxy Buds4/ Buds4 Pro。
イヤホンにヘルス機能やAI機能が搭載され、次世代イヤホンにはカメラまで載るとまで噂される昨今、SamsungはGalaxy Buds4 Proでイヤホンの基本に戻ってド直球で勝負してきました。イヤホンののメインとなる仕事、それは音を聞くこと。Galaxy Buds4 Proは音がとにかくいいんです。
現在予約受付中、3月12日発売のGalaxu Buds4シリーズ。その上位機種となるBuds4 Proを、米Gizmodoが発売前にレビューしました。
Galaxy Buds4 Proは4万1250円(税込)。Galaxy Buds4は3万1350円(税込)。
「基本に立ち返る」と言うと、いろんなパターンが想像できます。
自分の成長を意味する場合もあれば、もうハチャメチャなことになっていて「基本に戻れ」と諭されている場合もあるでしょう。また、あまりにも複雑化してしまったことをシンプルに戻すという意味にも受け取れます。単純化することで改良できることってありますから。
Samsungの新型イヤホンGalaxy Buds4 Proで言えば、基本に立ち返って製品開発に注力したその姿勢はまちがいなくプラス。いい変化をもたらしました。
デザインも音もいい
ぱっと見てすぐわかる、前モデルからのデザイン変更。イヤホンのステム部分がフラットな幅広で、メタル仕上げになっています。これ、ステム部分を握ったりスワイプしてコントロールするGalaxy Budsにとっては、操作性もアップする良いデザイン変更です。
充電ケースも大きく姿を変え、イヤホンを平置きするコンパクトのようなケースに。Galaxy Buds2 Proに戻った感じですね。
今回は大きなデザイン変更と言えますが、個人的にはかなり好き。洗練されたプレミアム感がある上に、Appleのイヤホンとハッキリ区別できるのが好印象です。SamsungはAppleの真似ばかりしていると言われがちですが、こういう独自デザインもでてくるんですよ。
フラットなステムになり操作もしやすくなりましたが、操作性=反応自体はとくに変わったとは思いません。以前から悪くはないので、下手にいじらないのが正解なのでしょう。
デザインのアップデートにまず目が行きますが、Galaxy Buds4 Proの目玉となるアップデートは音。
Buds4 Proでは2wayダイナミックドライバー、11ミリの大型ウーファーと5ミリのツイーターを搭載し、基本モデルのBuds4は11ミリの1wayダイナミックドライバー。
前モデルとのサウンドの差は、イヤホンを耳に入れた瞬間に気づくほど。ロックなら、存在感のあるギターを中心としたバランスのとれた音に、クリアでこもることがないボーカル。Pixiesの「La La Love You」を聴いたところ、その歪みのない歌声には感動しました。
やりすぎ感・人工的強化感なしで主張できる低音が特に素晴らしい!
ジャズやソウルミュージックも巧みな音。高中正義の「Malibu」のバランスの良さたるや、一部のイヤホンでは拾いきれないようなストリング音源も雰囲気たっぷりに聞こえてきました。
Buds4 ProとSamsungスマホをセットでは試せなかったのですが、従来のBluetoothと比べて約2倍の帯域幅対応なので、たぶんもっと音が良くなるのではないでしょうか。
耳のフィットと環境音に応じて、うまい具合に音を調整してくれるアダプティブイコライザー機能も素晴らしい。このイコライザーがどれだけの役を担っているかは謎ですが、どんなジャンルの曲を聴いてもシンプルに音がいいので、素晴らしい仕事をしているのは間違いないです。
1つだけBuds4 Proの音に文句をつけるとしたら、それは通話品質。基本のBuds4よりも、高性能なマイクを搭載しているBuds4 Proですが、それでどれだけ品質に差があるかはモヤモヤするところ。友人と通話し、通話品質を10点満点で点数づけしてもらったところ、数分の通話で点数は6点から7点とのこと。
ボリュームも十分で、背景音にも邪魔されてはいなかったものの、僕の声がぼやけていたのが減点の理由だそう。
ただし、通話品質がイマイチという点を差し引いても、Galaxy Buds4 Proの音がいいことに間違いなし。イヤホン・ヘッドホンのレビューは数多く担当してきましたが、ここ1年ではベストクラスに分類されるサウンドです。
イヤホンにおいて、サウンドクオリティを最も重視するという人はBuds4 Proを選択肢のトップで検討すべきでしょう。
ノイズも歪みもない音
デザイン、音ときて、次は アクティブノイズキャンセリング(ANC)機能。
これも、Samsungが今回強化したと言うだけあって良いんです。ニューヨーク在住の僕のように、賑やかな街に住む人にとってANCは必須。いつものレビューと同じくNYのメトロで装着してみましたが、現実の音をここまで低減できるのかと感動するレベルでした。
ANC性能の高さは、もちろんSamsungのソフトの力が大きいのですが、それだけではなく、イヤホン=ハードそのもののフィット感も影響しています。
ソニーの新イヤホンWF-1000XM6のフィット感が(よくなったと言われていますが)、僕にはどうも今ひとつだったのもあって、Buds4 Proのフィット感がさらによく感じました。グリグリとかギュっとかすることなく、すぽっとハマるフィットなのに外の音がはいってこないシールド感。つまりパッシブノイキャンが素晴らしい。このパッシブノイキャンがあるからこそ、ANCの良さがさらに高まっていると感じました。
アダプティブANC派の人、Buds4 Proもコレやってます。例えば、AirPodsにもある会話感知機能(ユーザーが会話中だと検知し、プレイ中の曲の音量を下げ周囲の音を強化する)がBuds4 Proにもあり、イヤホンを外すことなく自然に相手と会話ができます。
この自動音量調整のタイミング、曲停止・再生のタイミングがなかなか適切でした。たまに、ANCが戻ってくるタイミングが早いと思うこともありますが、それでもわざわざ操作して切り替えるほどではないですね。
外音を取り込むトランスペアレントモードは、搭載マイクが会話をうまく拾って自然な音。安価なイヤホンのような音の安っぽさはまったくなし。ただ、この外音取り込みのうまさ・自然さでいうと(ヘッドホンだけど)AirPods Maxが最強だと思います。
サイレン音検出機能(救急車などのサイレンが周辺で聞こえるとイヤホンのボリュームを自動で下げて安全をうながす)も、正確な検出でした。パソコンからサイレンの音を流したダミーテストですが、きちんと検出されていました。これ、リアルでも問題なく使えそう。
ANC性能の向上、安定のトランスペアレントモード、アダプティブオーディオ。Galaxy Buds4 Proは「Pro」の名に恥じないアイテムですね。
驚きはない
Galaxy Buds4 Proはイヤホンに必要不可欠な基本項目はすべてトップクラスで抑えています。が、AirPods Pro 3の心拍モニター搭載ヘルス機能のような「えっ…!」と驚くOne More Thingはなし。
あくまでもイヤホンであり、イヤホンの壁を崩すようなアイテムではありません。人によってはここに物足りなさを感じるかもしれません。まぁ、贅沢な話ですけどね。
バッテリーも比較的普通(ANCありで6時間、充電ケースでプラス26時間)で、悪くはないし。いや、むしろいいんですが、これも驚くほどに良くはないという話。
とはいえ、驚きを求める贅沢な話も(心拍モニタリングほどはないけど)ゼロではなくて…。ヘッドジェスチャー機能が搭載されたのがポイント。首を横にふったり頷いたりする動きで、音楽の再生停止や電話の応答が可能です。
また、限られたユーザーのみにはなりますが、Galaxyスマホと一緒に使う場合は、LDACやAptXなどハイレゾストリーミングに対応しています。
総評
Galaxy Buds4 Proへの買い替えを推奨するかは、今のイヤホンに満足しているかどうかしだい。
手持ちのイヤホンのANCにも音にもとくに不満がなければ、今買わなくてよし。不満はないけど、他はどうなのかな、もっといいのあるのかなという人は検討すべきです。
なぜなら、しつこいですがBuds4 Proは音もANCも装着感も抜群にいいから。ちょうどANCありのワイヤレスイヤホンを探しているという人には、もちろんおすすめ。
とはいえ、最先端でイヤホン以上の機能を求める人には、Appleが昨年リリースしたAirPos Pro 3がおすすめ。ヘルス機能があるんでね。
Galaxy Buds4 Proはあくまでイヤホンとして、トップクラスまで上り詰めている端末なのです。
いいところ:素晴らしい音、素晴らしいANC、装着感、デザイン
残念なところ:びっくりポイントがない、バッテリーもちが普通、通話品質はもっと上を目指せたのでは?

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