【英語学習のお悩み解決Q&A】#2 リスニングが苦手なのは、文法のチカラが足りていないかも?
中高生にとって英語学習は、興味のあるテーマであると共に、大きな悩みの種でもあります。その悩みも、「英語の文法が苦手」「長文が読み解けない」など人それぞれ。そこで、中高生が抱えるさまざまな悩みに、英語のプロフェッショナル 東進の大岩秀樹先生に答えていただきます。
前回の記事で「リスニングが苦手な人は、正確に聞き取れていないわけではなく、そもそも文法を理解していないことがある」というお話をしました。今回はさらに詳しく説明していきましょう。
【英語学習のお悩み解決Q&A】#1 リスニングは「ただ聞くだけ」じゃダメなんですQ. リスニングのテストの点数がなかなか伸びません。英語のスピードには慣れてきたのですが、どうすればいいですか?
A. リスニングでも文法は大切です。基本的な単語や語彙、文法は、使いこなせるまでしっかり身につけましょう。
(大岩)リスニングテストの点数が上がらない人の特徴として、基本的な文法や単語、語彙が習得できていないということがよくあります。英語の音声自体は聞き取れていても、その内容が「理解できていない」「間違って解釈している」ために、点数に結びつかないと考えられます。
リスニングであっても、基本になる文法力や語彙力が重要なことは、リーディングと同じです。リスニングが苦手だからといって、やみくもに音声を聞くだけでは点数は伸びません。まずは基本となる文法や語彙をしっかり身につけることから始めてみましょう。その上で、文章の構造や文法に注意しながら音声を聞く習慣ができると、内容も正しく理解できるようになりますよ。
共通テストのリーディングでは、実用的な英語が中心で、文章の構造もシンプルなものが多いのが特徴です。大学受験を考えている方であれば、英検3級レベルを文法力や語彙力の習得の目安としてください。
「まだ文法や語彙に自信がない」という場合は、自分が完璧に理解できているレベルまで戻って語彙を増やしたり、文法を正しく理解することが重要です。「なんとなく理解できたから大丈夫」でなく、基本を身に着け、確かな知識の習得を目指しましょう。
語彙力を増やすための単語学習のポイントは、「聞く」「書く」「音読する」の3つの方法を組み合わせて進めることです。これを続けることで、リスニングだけでなくリーディングにも役立ちます。これはまた別の回で説明しますね。
A. 英文や教材のレベルを調整して、少しずつ取り組みましょう
(大岩)リスニングでもリーディングでも、英文を頭の中で和訳して意味を理解するのは自然なことです。しかし、一語一語すべて日本語に置き換えていたら、ナチュラルスピードの音声にはついていけなくなってしまいますね。
頭の中で「英語→日本語→理解」となってしまうのは、その英文や教材が、自分の実力よりもレベルが高いことが原因かもしれません。「thank you」や「nice to meet you」は日本語に置き換えずに、英語のまま理解していますよね。自分の英語力が上がってくれば、英語のままで理解できるようになる範囲も増えていくので、焦らず少しずつ力をつけていきましょう。
そのためにも、自分のレベルに合った教材を選びましょう。教材を選ぶ際には、「英文を読んだとき、半分程度を英語のまま理解できる」ことが一つの目安です。もし「半分も英語で理解できていないな」と感じたら、まずは分からなかったりつまずいた文法や単語を確認し、復習しましょう。少し前のレベルに戻って基礎をやり直してもいいと思います。
リスニングの上達には時間がかかるものです。すぐに効果は見えにくいかもしれませんが、学習を続けていけば、以前使っていたテキストでも英語のまま理解できる部分が増えているはずです。根気よく続けていきましょう。
大岩秀樹(おおいわ・ひでき)
東進ハイスクール・東進衛星予備校の英語科講師。基礎講座から難関大向け講座まで多数担当し、応用問題にもしっかり対応できる「本物の基礎力」にこだわる授業を行う。中学生・大学生向けの講座も多数担当しており、大学入試にとどまらない未来へつながる英語指導を心がけている。著書は50 冊以上。
取材協力:株式会社ナガセ(東進ハイスクール・東進衛星予備校)
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