色を探して歩くだけ。カラーウォークが思った以上に無心になれる
玄関のドアを開けるとき、「今日は“青”を探しながら歩こう」と、そんなふうに一歩踏み出してみてください。
きっと5分もしないうちに、ちょっとした驚きがやってきます。ふだんは寝ぼけ眼のゴミ置き場、信号を待つ自転車のフレーム、通りすがりの児童遊園…いつも見ているはずの道が、なんだか違う景色に見えてきます。
これが「カラーウォーク」。
今、海外でも楽しまれている遊びであり、メンタルケアなんです。
カメラを持つと、もう一段、おもしろくなります
外へ出る前に色を決める。その色を探しながら歩く。ルールも、ノルマも、制限時間も、必要なアプリもありません。
TikTokでは「#colorwalk」タグに1.3万件以上の投稿があって、ますます増えています。特別な準備がいらない気軽さと、やってみると意外に夢中になれる楽しさで、世界中に参加者が増えているみたいです。
カラーウォーク自体は手ぶらでもできます。でも、カメラを持って出ると話が変わってきます。
カラーウォークをカメラを携えて行う「カラーウォーカメラ」は、台湾のテックメディア「CoolC3」の体験記を読んで、試してみたら本当によかったんです。欲しい色を見つけるのに加えて、「これはいい感じに撮りたい!」と研ぎ澄ます営為が入るだけで、色への意識もぐっと深まると言いますか。
CoolC3の記事では、友達と一緒に始めても写真がまったく違うものになり、そこから会話が広がったそう。
持ち出すカメラは、CoolC3では手軽なことから「写ルンです」を選んでいましたが、なんでも構いません。
僕は、同じくらい気軽にぱちぱち撮れてフィルムカメラみたいな楽しみも宿した、FUJIFILM X halfを手にしました。
フィルムのハーフサイズ判をデジタルで再解釈したコンセプトのカメラで、基本のフレームも縦位置。日付を写し込む機能もありますし、縦長写真を2枚組み合わせて「2 in 1」にする機能もありますから、「今日」を撮るカラーウォークにはぴったり!
色を探して歩いた街の断片が日付入りの縦長フレームに収まったとき、スマホで残す記録を超えた「記憶」により近づく印象です。目に入る情報や感動が変わりますし、出会えると「ラッキー!」という高揚感も。
思ったより夢中になれて、時間の感覚も緩やかになり、頭の中がシングルタスクになるというか。Mission Controlをぼんやり眺めるのでなく、向き合いたいシングルウィンドウに集中できる感じ。
とはいえ、大事なのは機材じゃなくて「色を決めて出かける」最初の一歩です。
実はこれ、メンタルにも良いそうです
楽しいだけじゃなくて、実はメンタルにも作用しているのが、カラーウォークをただのトレンドとして紹介したくなかった理由です。
不安なとき、頭の中がぐるぐるしているとき、心理士が勧める「グラウンディング」があります。
グラウンディングは強い不安を覚えたり、パニックが起きたりしたときに安定を取り戻すためのメソッドです。何かがあったら、「目に見えるものを5つ、触れられるものを4つ、聞こえるものを3つ、嗅げるものを2つ、味わえるものを1つ」…と、五感を使うことで「今ここ」の現実に意識を戻しやすくなると言います。
カラーウォークは、その「目で見るバージョン」に近しいのです。「青色を探す」というたった一つのタスクが、困惑する脳から意識を目の前と現在へ向けてくれます。
2024年に『British Journal of Health Psychology』で発表された研究では、1日10分のマインドフルネスの実践が、メンタルヘルスの向上やストレス軽減に寄与することが示されました。カラーウォークも、その一つになってくれるでしょう。
まずはスマホから目を離してみて…そうだ、次にコンビニへ行くついでに「今日は黄色!」と決めてみましょう。信号、看板、誰かのバッグ、道端の花。気になったら撮る、いや、ただ眺めるだけでもいいです。
でもきっと、上着のポケットにパッと入るカメラが欲しくなるかもです。
Source: CoolC3 , Esquire , Country & Town House

