SNSで「NHK受信料を払っていない」という声を見ました。義務だと思っていたのですが、最近は自由になったのでしょうか?

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SNSでNHK受信料について、「払っていない」といった投稿を目にすることがある人もいるでしょう。テレビを持っている人にとって、受信料は避けられないものと認識していたのに、本当に自由になったのでしょうか。 本記事ではテレビやスマホを持つ生活者の立場から、NHK受信料の仕組み、支払い義務の根拠、そしてお金の判断ポイントを整理します。

支払い義務は法律に基づく

NHK受信料の支払いは単なる慣習ではなく、放送法に明確に定められた制度です。放送法第64条により、「テレビなど放送を受信できる設備を設置した者は、NHKと受信契約を締結しなければならない」と定められています。
このため、テレビを自宅に設置した時点で契約締結の義務が発生します。契約を締結したうえで支払いが義務づけられるため、「契約をしていなければ支払いは不要」という誤解が一部で広がっていますが、法律上は契約の締結自体が義務です。
したがって、受信設備を設置している場合は原則として契約し、契約成立後は受信料の支払いが求められます。

受信料は固定費として考える

NHKの受信料は2ヶ月払いや6ヶ月前払い、12ヶ月前払いの支払いサイクルから選べます。例えば、地上契約で12ヶ月一括払いは1万2276円、1ヶ月あたりでは1023円となります。これは電気・ガス・通信費と並ぶ、家計の重要な固定費のひとつといえます。
前払いにするとわずかに割引されるため、家計管理の観点からは年間払いを選ぶのが合理的です。支払いを滞らせると割増金が発生する場合もあるため、クレジットカード払いや口座振替など自動的に支払える方法を選ぶと安心です。
また、衛星放送を視聴する場合は衛星契約となり、年額はさらに数千円上がります。家庭で利用している機器や視聴形態に応じてコストを把握し、適切な契約選択をすることが大切です。

受信料を払わないとどうなる?

「払わない人が多いから自分も大丈夫」と考えるのは、大変危険です。契約義務があるのに支払わない場合はNHKから督促があり、それでも滞納が続く場合は裁判による請求が行われることがあります。
実際に判決によって支払いが命じられたケースもあり、未払いが続くと受信料に加え、滞納分の2倍に相当する割増金が発生する制度も導入されています。
つまり、「支払わない」という選択は、将来的に大きな経済的負担を招く可能性があります。月々1000円前後を節約したつもりが、数万円以上の支払い増加につながることもあるため注意が必要です。法的リスクを避ける意味でも、受信契約と受信料の支払いは早めに整えることが得策でしょう。

スマホやパソコンだけの世帯はどう判断すべき?

テレビを持たずスマホやパソコンだけで動画を見る家庭も増えていますが、これらの機器を所持しているだけでは、原則として受信料の支払い義務はありません。
ただし、NHKのインターネット配信サービスなどに利用登録を行い、同時配信や見逃し配信を視聴可能な状態にした場合は契約義務が生じます。つまり、スマホやPCを持っているだけでは契約義務は発生しませんが、利用開始の登録をすると受信設備を持つのと同等とみなされるということです。
また、テレビを持っていなくてもワンセグ機能付きの携帯電話でNHKを視聴している場合は、放送を受信できる設備を所有していることになるため、受信契約と支払い義務が生じます。ネットでNHKを視聴している世帯は、自分たちが契約対象かどうかを確認することが大切です。

制度を理解し、適切に判断しよう

NHK受信料は自由に払うか決められるものではなく、放送法に基づいて契約義務が定められています。テレビを設置している場合は、受信契約と受信料の支払いが法的に義務づけられており、未払いの場合は裁判や割増金などの金銭的リスクが伴います。
一方、テレビを持たない世帯は現時点で義務がないものの、NHKのインターネット配信サービスの利用登録に基づき契約義務が生じます。まずは、自宅の受信設備と契約状況を正確に把握し、不要な出費やトラブルを防ぐことが家計管理の第一歩となります。
 

出典

日本放送協会 NHK 受信料の窓口
日本放送協会 NHK 公平負担に向けた取り組み
日本放送協会 NHK よくある質問集 【参考】放送法(第64条)
日本放送協会 NHK 受信料の割増金制度について
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー