XFN-ASIA通信によると、米大手銀行のJPモルガンは、中国のインターネット利用者が2010年までに1億9000万人に達するとの予測を発表した。同社は、中国でインターネットカフェが増え、動画・音楽の視聴やゲームが低価格でできることや、新たなニュースサイトが次々と登場することで、利用者が増加すると見ている。

  JPモルガンでは、中国の広告市場規模について2005年から09年までの複合年間成長率(CAGR)が18%になると予想。なかでも、インターネットの広告費全体に占めるシェアは2004年の3%から07年には6%に拡大すると指摘。現在IT関連や不動産、自動車といった業界が中心の出稿社も、今後は、一般消費者向け商品や金融といった業界が伸張する見込み。

  特に、北京で来年開催されるオリンピックは、中国の企業が自社のブランドを高める絶好の機会で、JPモルガンでは、今年後半から各社の広告展開が本格化すると見ている。またオリンピック後も、2010年に上海で開催される万国博覧会に向けて、広告市場は拡大する見通しだ。インターネットの広告媒体としては、シナ(新浪)などの中国を代表するポータルサイト4社のほか、中国インターネット検索エンジン最大手のバイドゥ(百度)が多くのシェアを占めるという。

  その他、オンラインゲーム市場については、多くの魅力的なゲームが発売される一方で、企業によるゲームへの宣伝広告活動が増え、利用者拡大を背景に2004年から2009年までのCAGRは24%に、市場規模は14億3000万ドル(約1730億円)に達すると予想された。 【了】