【保存版】いま話題の “パン飲み”おすすめ店8選 パンとアルコールの相性をゆるりと楽しめる!

“パン飲み”と言っても色々ありまして。ここではただ飲めるパン屋ではなく、そのパンのおいしさを引き出す料理が秀逸とか、はたまたパンそのものがワインやビールをぐいっと引き寄せてしまうとか、そんな注目店をご紹介します!
心躍るチャーミングなパン料理『クラム』@東松原
ドアを開けた瞬間、“キュッ”と心をつかまれた気がした。天井の高い空間に大きなカウンター、置かれた植物や壁の料理本。まるで海外の大きな家のキッチンに分け入った気がしたからだ。
この店は小麦から自家製酵母を起こすサワードゥ・ブレッドで、酸味が控えめなのでどんな料理にも合わせやすい。大きく焼いて切り分けたパンはそのままでもおいしいく、本日のお惣菜と合わせれば無敵のパン飲みセットになる。
パンツァネッラ(パンとチキンのボリュームサラダ)2800円、ピノ・ノワール・クロ・デュ・ソンネンバッハ1200円

また料理に落とし込むパン使いのセンスも天才肌。例えば卵液に浸してフラン(洋風茶わん蒸し)にしたり、生ハムをパン生地に包んで揚げたり。
イタリアのパンサラダ「パンツァネッラ」は、鶏肉と一緒にフォカッチャをコンフィするというアイデアが秀逸。これひとつで、軽やかなナチュラルワインが1本スルリと空いてしまう。
店主の酒井マロニさんは日本橋『パークレット』出身。パンを始めたのはオーストラリアのレストランが最初とか。そんな血筋のせいか、パンも料理もどこか自由でのびのび。ゆるりとパンとワインを楽しめる場所なのだ。

店主:酒井マロニさん「週末はパンの種類が増えますよご予約も承ります!」

[店名]『クラム』
[住所]東京都世田谷区松原5-26-15
[電話]なし
[営業時間]18時〜23時、金・土・日・祝:12時〜15時、18時〜23時
[休日]不定休
[交通]京王井の頭線東松原駅東口1出口から徒歩4分
朝飲みにぴったりな住宅街のカフェ『パーラー江古田』@江古田
パン飲みは夜だけじゃない。朝から飲める名店といえば、パンのおいしさに定評がある『パーラー江古田』だ。なんたって朝8時半開店だもの。
まだ国産小麦を使う店が少なかった時代から、ここは国産小麦にフォーカスしてきた。生地は全粒粉入りで、小さい農家の小麦を自家製粉して使うことも多い。店で起こした酵母を使い、発酵の力にまかせてじっくり育てて焼く。その製法は型にとらわれないフリースタイルだ。
見た目は穀物感たっぷりだけど「お腹いっぱいでもスルスル入りますよ。食後のワインのアテにもいい。グルテンが強くないので消化が良くて翌日も体がラク」と店主の原田浩次さん。
干しタチウオとじゃがいものトマト煮900円(パンとセット)、グラスワイン(白)935円〜

この日、パンに合わせて作ったのは自家製干しタチウオの料理。「タチウオがたくさん釣れちゃったので」と笑う。
イタリアのバカリャウ(干しダラ)からヒントを得たそうだが、その手があったか、という柔軟な発想にも拍手したい。
ここではパンも料理もそして人も自然体。そんな住宅街ののんびりした空間で、朝からパンとワインでゆるりとやれるなんて、東京の小さな奇跡かも(笑)。

店主:原田浩次さん「うちのパンと相性ぴったりのワインも揃っていますよ」

[店名]『パーラー江古田』
[住所]東京都練馬区栄町41-7
[電話]03-6324-7127
[営業時間]8時半〜18時
[休日]火
[交通]西武池袋線江古田駅北口から徒歩6分、西武有楽町線新桜台駅から徒歩5分
最高のパン屋バーが虎ノ門に降臨『BEAVER BREAD BROTHERS(ビーバーブレッドブラザーズ)』@虎ノ門
東日本橋の人気ベーカリー『ビーバーブレッド』のシェフ割田さんが、「気軽に飲める店を」とここを開いた。昼間は虎ノ門ヒルズで働くワーカーの胃袋を支えるパン屋、夜は料理も楽しめるワインバーに変身する。
フレンチのブーランジェリーシェフを務めたこともある割田健一シェフは、レストランのパンも得意で、虎ノ門ヒルズにある人気レストランのパンを手掛けていたりもする。また忙しいワーカーが持ち歩けるようにと作ったテーブルパン「クー」も本店にはなく、食べられるのはここだけ。
そんなおいしいパン達が夜のワインバーではおつまみで登場する。
クロックムッシュ700円、スパークリングワイン900円〜

イクラをのせたタルティーヌやコンテチーズをかけたクロックムッシュなど、みんなさりげなくフレンチのエスプリが漂う。お酒はナチュラルからクラシックまでどちらも揃うワインを始め、カクテルや10種類以上のジンやウイスキーなど、ちょっとしたバーの品揃えだ。
お酒を仕切るのは店長の金子和之さんで、ハイボールやジンソーダもおいしく作ってくれる。ワインだけでなく、スピリッツもパンに合う!と発見できるのもうれしい限り。

店主:割田健一さん、店長:金子和之さん「4月頃からは日曜日に『ビーバーマーケット』を開催することも考えています!」

[店名]『BEAVER BREAD BROTHERS(ビーバーブレッドブラザーズ)』
[住所]東京都港区虎ノ門2-6-3虎ノ門ヒルズステーションタワー地下2階T-MARKET
[電話]03-6268-8712
[営業時間]ベーカリー:8時〜19時※ベーカリー時間帯はイートインなし、バー:19時半〜24時(祝は〜23時)※フード1時間前LO、ドリンク30分前LO
[休日]日
[交通]地下鉄日比谷線虎ノ門ヒルズ駅出口直結、地下鉄銀座線虎ノ門駅から直結通路徒歩3分
パンとアートへの愛がギュッと凝縮『たむらパン』@門前仲町
個性的な店ほどクセになるもの。ここもまたそんなオーラが強くて、カウンター風に並べられた古い木製のデスク、アーティストの作品が並ぶ壁ギャラリーなど、田村夫妻の“好き”があちこちに散りばめられている。まるで何かの工房にお邪魔した気分になってくる。事実、奥ではせっせとパンが作られているのだから工房には違いないけれど……。
パンを焼くのはご主人の田村裕二さんだ。かの名店『シニフィアン・シニフィエ』からの独立とあって、世のパン好きに絶大な人気を誇る。なんたって朝から行列ができるほどだ。でも大丈夫、パン飲みは販売のピークが去った15時からスタートなので、落ち着いて飲める。
パン盛り合わせ1000円、グラスワイン900円〜

つまみは「パン盛り合わせ」ただひとつだけ。でもそれが最強の酒泥棒だったりする。パン飲み担当は真紀子夫人で、数種類のパンとお惣菜やペーストなどをひと皿にぎっしりと盛り合わせてくれる。
お酒はビールやハイボール、北海道のワイン。そして陽気な真紀子夫人のトークがまた最高の酒のアテになって、ついつい「おかわり」と長居をしてしまうのであった。

店主:田村裕二さん、真紀子さん「パンのおかわりもOK、甘いの多めとかのリクエストも大丈夫ですよ!」

[店名]『たむらパン』
[住所]東京都江東区牡丹3-9-1第一グリーンハイツ101
[電話]03-6458-5022
[営業時間]パン販売:7時半〜売り切れ次第終了、パン飲み:15時〜22時
[休日]水・木
[交通]地下鉄東西線ほか門前仲町駅A2出口から徒歩4分
小皿充実でパン飲みが盛り上がる『Cizia(チッツィア)』@西小山
これまではガツンとしたイタリアンの料理とナチュラルワイン、そして自家製パンが柱の『チッツィア』だったが、「最近は小皿料理にも力を入れています」と店主のばばかつえさん。
以前からカウンターおひとり様の常連さん用に小皿で料理を出していたところ、「それが食べたい」というリクエストが多発。一般メニューに昇格したのだとか。
「パンの認知度も上がって、よりパン飲みしやすい小皿が人気になってきました」とうれしそうに話す。
芽キャベツの素揚げ650円、タラと春菊の春巻き生のりソース800円、カキのクラムチャウダー1200円

小皿料理にすることで、春巻きやポテサラなど、イタリアンにとらわれないメニューもできるようになった。そんな風に自由度がアップしたのも楽しい。
料理人のばばさんがパンを覚えたいと門を叩いたのは『パーラー江古田』。師匠である原田浩次さんのパンをリスペクトしつつ、店では少しずつ自分の味に変化させてきた。
「パンだけで完結するのではなく、料理やワインと一緒に食べておいしいと思うパンにしたい」と話す。
小皿とパンでワインをグビグビ飲んで、パスタで〆るというのが、常連おすすめの至福のコースだ。

店主:ばばかつえさん「飲めるランチも時々やってます!スケジュールはSNSでチェックを!」

[店名]『Cizia(チッツィア)』
[住所]東京都品川区小山6-6-3
[電話]03-6314-3965
[営業時間]12時〜14時半(14時LO、土・日・祝は13時半LO)、18時〜23時(22時LO)
[休日]水、不定休あり※SNSを要チェック
[交通]東急目黒線西小山駅から徒歩3分
具材が主役の飲めるフォカッチャ『TUTU(トゥトゥ)』@学芸大学
10年前から学芸大学を中心にイタリアンレストランを展開する堤亮輔さんが、立ち飲みできるフォカッチャ専門店を昨年10月にオープン。「止まり木」のようなお店を目指し、再開発中の学芸大学駅高架下を盛り上げている。
こちらのフォカッチャの最大の特徴は、レストランメニューのように手の込んだ具材が挟み込まれていること。
「無農薬キウイ×生ハム×はちみつ×ゴルゴンゾーラ」、「真ダラのフリット×タルタルソース」などどれも魅惑的だが、まずは自家製ピスタチオソースのフォカッチャを。
モルタデッラ×ピスタチオソース×自家製リコッタ1380円、カライアンク(白)900円

バリっと噛むと、とろりと濃厚なリコッタチーズとソースが口いっぱいに広がる。ぎっしり詰まった塩味の効いたハムも旨い。レモンのようなすっきりした白ワインとも相性抜群で、もうひと口が止まらない。
また、食材はなるべく縁のある生産者から仕入れ、スタッフも現地へ足を運ぶとか。
「個性的な食材は、作り手も魅力的。フォカッチャはそのストーリーを挟み込むつもりで作っています」(オーナー・堤亮輔さん)。そんな熱気も伝わるフォカッチャには、粒揃いのイタリアのナチュラルワインが最高に合うのだ。

店長:山城寿希亜さん「ワイン一杯でも気軽にどうぞ」

[店名]『TUTU(トゥトゥ)』
[住所]東京都目黒区鷹番3-4-25GAKUDAI PARK STREET1413区画
[電話]080-7129-6260
[営業時間]11時〜17時、(日により19時または23時閉店。詳しくはインスタグラムにて告知)
[休日]火(祝日の場合は翌水)
[交通]東急東横線学芸大学駅から徒歩3分
超絶注ぎ分けのビールが絶品『ジェットベイカー』@茅場町
注ぎ方違いで5つのアサヒスーパードライが飲めるこちら。ビールを注ぐ店長の藤代さんは専門店で鍛えた熟練の注ぎ手だ。泡なしのJET注ぎ、クリーミーな泡とビールのバランスのいいSHARP注ぎ、マイルドな1度注ぎなど、魔法のようにビールの味を変えてみせる。
クラフトビールではなくあえてナショナルブランドにしたのは、サラリーマンの多い場所柄、親しみやすいものにしたかったからだ。
パンを焼くのは、近くでイタリアンレストランを営むオーナーの日暮勝秋シェフ。研究を重ねて編み出した独自の製法のパンは、並外れてふかふか、しっとりが特徴。
「加水率は100%を超えています。国産小麦の中でも吸水率の高い小麦を選びました」と話す。
シラスたっぷりサラダ1850円、パン盛り合わせ600円〜、Asahi Super DRY JET注ぎ850円

ビールとパンを引き立てるシェフの料理も大人気で、「シラスたっぷりサラダ」はシラスに新玉ねぎの瑞々しさが溶け込み、そこにトビコのプチプチがいいリズムを加える。クミンやカレー粉を隠し味にした「スパイシーチリビーンズ」はクセになる味。
暖かくなってきたら、風に吹かれてビールを飲める外のテラス席もおすすめだ。

店主:日暮勝秋さん、店長:藤代勇さん「子供から大人まで誰にでも食べやすい高加水のパンを目指しています」

[店名]『ジェットベイカー』
[住所]東京都中央区新川2-1-3COSMY新川1階
[電話]03-6875-7084
[営業時間]11時半〜14時(13時半LO)、18時〜22時半(21時半LO)
[休日]日・月・祝
[交通]地下鉄日比谷線茅場町駅1番出口から徒歩3分
本場仕込みの噛みしめ系フォカッチャで、一杯『Focacceria Altamura(フォカッチェリアアルタムーラ)』@神楽坂
「フォカッチャは肉まんみたいに安くて手軽で、時々無性に食べたくなる味だった」と語る、店主の山本誠さん。
「パンの街」と呼ばれる南イタリアはプーリア州・アルタムーラのパン屋で学んだ、本場仕込みのフォカッチャを焼いている。ショーケースには常に3〜4種類のフォカッチャと、春先には菜の花を使ったものも並ぶ。
フォカッチーニオレガノ200円、フォカッチャトマト350円、ペローニ(ビール)900円

その生地は、小麦が甘く香り、噛むごとに旨みが感じられる。さらに、香ばしい皮の上でジュワッと広がるトマトにもグッとくる。深い味わいの秘密は、前日作った生地を一部、翌日の生地と合わせて焼くことだという。
「12年間フォカッチャを焼き続けて、最近ようやく力の抜き方もわかってきたかも」と山本さんは笑うが、大きな1枚を丸ごと買って帰るファンが絶えないのも頷けるおいしさ。これはぜひともビールと合わせたい。
実はフレンチやイタリアンのシェフ経歴もあり、夜には数々のつまみやパスタなども登場。これらには、香りは甘くキュートながら、ほんのり苦く美味なリキュールのアペロールをぜひ。
店主の気さくな人柄にも惹かれ、ついつい長居してしまいそう。

オーナー:山本誠さん「イタリア直輸入のワイン、揃ってます」

[店名]『Focacceria Altamura(フォカッチェリアアルタムーラ)』
[住所]東京都新宿区山吹町5
[電話]03-6265-3842
[営業時間]11時〜21時(火は15時閉店)
[休日]日
[交通]地下鉄東西線神楽坂駅2番出口から徒歩5分、地下鉄有楽町線江戸川橋駅2番出口から徒歩5分
撮影/西崎進也(クラム、BEAVER BREAD BROTHERS、Cizia、TUTU、Focacceria Altamura)、松永直子(パーラクーラム江古田、たむらパン)、浅沼ノア(ジェットベイカー)、取材/岡本ジュン(クラム、パーラクーラム江古田、BEAVER BREAD BROTHERS、たむらパン、Cizia、ジェットベイカー)、芦谷日菜乃(TUTU、Focacceria Altamura)

■おとなの週末2025年6月号は「満喫!ニッポンの生ビール」

※2025年4月号発売時点の情報です。
※写真や情報は当時の内容ですので、最新の情報とは異なる可能性があります。必ず事前にご確認の上ご利用ください。
…つづく「個性派“ワイン酒場”東京6選 パン飲み・立ち飲み・ゆる飲みを楽しむ」では、いまイチオシな「パン」「立ち」「ゆる」な酒場をレポートしています。


