「正しく使ってますか?」 ピカッと眩しい「パッシング」はいつ使う? クラクション&ハザードも法律に明記されない使い方が一般化… 運転不慣れな人必見な行為とは

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 道を譲りたいときなど、ドライバー同士のコミュニケーション行為として使用される「パッシング」。

 ですが、使い方によってはあおり運転と見なされる可能性もあるようです。

パッシングにはどんな意味があるのか?

【画像】「えっ…!」 サンキューハザードの代わり!? これが「ありがとうランプ」です!(14枚)

 運転中、対向車や後続車と意思の疎通を図る手段のひとつとして使われるパッシング。

 一般的にはヘッドライトを素早く点滅させる行為を指しますが、その意味や使われ方は一定ではなく、ドライバーの意図や地域の慣習によっても大きく異なります。

 そもそも、パッシングは法的な定義が明確ではない合図です。

 運転者同士の暗黙のルールとして広く使われているものの、道路交通法では使用場面や回数、目的などに関する具体的な規定は設けられていません。そのため、実際の使い方も人によってまちまちです。

 たとえば、一般道で右折しようとしているクルマに対し、対向車が減速しながらパッシングをおこなうケースがあります。

 これは「お先にどうぞ」と道を譲る意図で行われることが多く、見慣れた光景のひとつです。

 しかし同じ動作でも、真逆の「自分が先に行く」という意味で使われる場合もあり、地域によって意味合いが変わることも少なくありません。

 基本的にパッシングには、「お礼」「警告」という意味に加えて、「あおり」の意味で使われるなど、そのシチュエーションによって異なるのです。

「あおり」では、高速道路などで前走車に対して繰り返しパッシングを行うことで、相手に対してプレッシャーを与える形となります。

 また「あおり」の意思を持っていなくてもシチュエーションによって取られ方が変わることもあります。

 そのため、パッシングは1、2回にとどめ、相手に威圧感を与えないよう心がけるほうが無難です。

 このように様々な意味が含まれているパッシングですが、実際のところ、道を譲る意図でパッシングを使用すること自体が法律違反にあたる可能性はあるのでしょうか。

 これについて、交通相談コーナーの担当者は「パッシングは法律で違反について明文化されているわけではありません。そのため、違法と判断することは難しいです」と話しています。

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 どうやら、現状ではパッシング自体を取り締まるための法的根拠は存在せず、あくまでその使用目的や状況によって判断されるようです。

 たとえば、相手に威圧を与える形で使用した場合には、「安全運転義務違反」など別の違反行為として扱われる可能性があるため注意が必要です。

プップ! ピカピカ! サンキュークラクションやサンキューハザードはどうなの? ダメなの?

 運転中に意思を伝える方法としては、パッシングのほかにも「サンキュークラクション」や「サンキューハザード」といった合図がよく使われます。

 たとえば、クラクションについては道路交通法第54条において明確な定めがあります。

 見通しの悪い交差点やカーブなどで鳴らすことが義務づけられている一方で、その他の場面では原則として鳴らすことが禁じられています。

 そのため、感謝の意図であっても「不要な警音」として扱われれば、反則金の対象となる場合も。

 過去にとある警察署の交通課担当者は「基本的にクラクションは決められた場所で鳴らすことが推奨されています。ただし、『サンキュークラクション』が違反になるかと言われればなりませんので、あくまでもその場の状況に応じた使い方をお願いしています」と話しています。

「サンキュークラクション」とは

 同じくハザードランプについても、特定の場面での点灯が義務づけられているものの、それ以外での使用については明確な規定がないのが実態です。

 そのためサンキュークラクションと同じく、あくまで「本来の目的外使用」であることは理解しておくことが大切です。

 この件に関しても前出の交通課担当者は「サンキューハザードもクラクションと同じく、一般的に車同士におけるコミュニケーションツールとして認知されています。そのため、ハザードも状況に合わせてください」と話しています。

 また高速道路などにおいて、渋滞時の最後尾になった際には「渋滞ハザード」をNEXCOや警察が推奨しています。

 例えばNEXCO中日本ではホームページにて「渋滞の中や後方では追突事故が発生しやすくなります。渋滞に遭遇し、低速走行や停止をする場合は、ハザードランプを点灯して、追突されないよう後続車に合図しましょう」とアナウンスしています。

「ハザードボタン」は非常時に使用することもあるため、赤く目立つようになっている

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 パッシングやクラクション、ハザードランプを使う際は、相手がどのように受け取るかを十分に配慮する必要があります。

 たとえ親切心から出た行動であっても、相手に誤解を与えたり、不快感を与えたりすることは避けなければなりません。

 最も大切なのは、確実な運転操作と安全確認を優先することであり、合図はその補助として適切に使うのが理想的といえるでしょう。