スバル「新型フォレスター」登場へ! 7年ぶり「フルモデルチェンジ」で何が変わった? 全長4.6mちょうどいいサイズは“そのまま”に「大進化ポイント」存在! 【開発者インタビュー】

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新型「フォレスター」日本登場へ! 何が変わった?

 ついに日本仕様が公開されたスバルの新型SUV「フォレスター」。
 
 そんな新型フォレスターについて、筆者(工藤貴宏)はよりよく理解するために、商品企画を担当したスバル商品企画本部の舟串卓也さんに10の質問をぶつけてみました。

新型「フォレスター」の進化ポイントとは!

ー1.新型のフォレスターに関して、もっとも注目して欲しいポイントはどこでしょう。

【画像】超カッコいい! これが新型「フォレスター」の全貌です(30枚以上)

 舟串さん(以下敬称略):デザインです。なんどもなんどもやり直しし、「こうしよう」「ああしよう」と試行錯誤しながらやってきました。

 パッと見て新型だとわかるよう、誰がみても「従来モデルとは違うな」とわかってもらえるようなデザインにしました。

ー2.そんなデザインが目指した方向を教えてください。

舟串:フォレスターは、スバルのラインナップにおいてはSUVのど真ん中です。だから正統派のSUVだというのを直感的に感じていただけるようなデザインとしています。

 頑丈そう、このクルマだったらラフな場所でもいけそうだというイメージが膨らむようなデザインとしました。

ー3.新型になっても、あえて従来モデルから変えなかったのはどんなところでしょう。

舟串:大きさですね。従来モデルと比べてそれほど変えていないんですよ(全長と全幅は従来比でわずか15mm増の4655mm×1830mm)。

 変えてはないけど、ちょっと大きく見えるようなデザイン的な工夫をしました。

ー4.では、従来モデルから変えた部分というか大きく変わった部分は。

舟串:ハイブリッドの燃費が相当よくなりました。今まで「燃費がちょっとね…」という印象を持っていたお客様には、ぜひストロングハイブリッドをお勧めしたいなと思っています。

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 補足すると、従来型のフォレスターに用意していたハイブリッドは、モーターの出力が低い「マイルドハイブリッド」で、燃費向上効果は極めて限定的でした。

 しかし新型ではモーターの力を強くした「ストロングハイブリッド」を採用。エンジンを止めて走る範囲が拡大したことなどで、燃費(WLTCモードの開発目標値は18.4km/L以上)が大きく改善されているのが新型の特徴といっていいでしょう。

スバル新型「フォレスター」の「サイクリスト対応歩行者保護エアバッグ」デモンストレーション

ー5.注目すべき装備を教えてください。

 舟串:大型のセンターディスプレイや「アイサイトX」の新搭載もありますが、お伝えしたいのはサイクリスト(自転車)対応の歩行者保護エアバッグ。

 スバル初ですし、我々が調べた範囲では世界初だと考えています。

ーこれまでもボンネット後方から展開してフロントウインドウやAピラーを覆う歩行者保護のエアバッグはありましたよね。

 舟串:従来の歩行者エアバッグよりも上のほうまでエアバッグが開きます。自転車に乗る人は歩行者よりも頭の位置が上になりますから。

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 ちなみにサイクリスト対応のエアバッグに関しては、安全機能系の担当者によると「できるだけコストを抑えつつ瞬時にしっかりと展開するのが難しさでもあり、ポイント」といいます。

グレードの違いは? タフ仕様「ウィルダネス」は登場する?

ー6.3つのタイプがあるグレードの考え方を教えてください。

 舟串:装備水準で差をつけて価格設定をする従来のグレード分けの考え方ではありません。それぞれ明確に分かれたキャラクターを持つ、3つのグレードとしています。

ーではそれぞれのグレードの特徴は。

 舟串:「プレミアム」は上質感を求めるお客さまに向けたもので、19インチのタイヤ&ホイールを組み合わせ、ナッパレザーのインテリアも用意しています。

 その逆で、シートやアクティブな使い方も考えて撥水とし、ルーフレールもラダータイプとしたのが「Xブレイク」ですね。

「スポーツ」は明確にスポーティなキャラクターを強調した仕様。エンジンもこのグレードだけはハイブリッドではなく1.8リッターターボです。

1.8リッターターボのスバル新型「フォレスター(SPORT EX)」

ー7.パワートレインは2.5リッターガソリンエンジンにモーターを組み合わせた“ハイブリッド”と1.8リッター“ガソリンターボ”の2タイプですね。それぞれの考え方を教えてください。

 舟串:北米にはハイブリッドではない2.5リッター自然吸気もあるのですが、それは北米で重視される高速道路をゆったり巡航する使い方にフィットするからです。

 日本では都市部を走ることが多いから、ストップ&ゴーを繰り返す。するとハイブリッドや低回転トルクの太いターボエンジンとの相性がいいという狙いですね。

 ちなみにターボエンジンの搭載は今のところ日本向けだけなんですよ。

ー8.ライバルに対するアドバンテージはどこでしょう。

(ストロングハイブリッドの)航続距離が長いことです。燃費がいいうえに燃料タンクの容量が63リッターと大きいので、これまで途中で給油が必要だった長距離移動が無給油で済むケースも増えるでしょう。

 航続距離の長さはライバルに対して頭ひとつ抜けていますね。あと、静粛性にもこだわっています。

ー9.価格は約400万円(消費税込)からということですが、少し高い気も…。

 舟串:(従来モデルにはなかった)11.6インチのセンターインフォメーションディスプレイ(インパネ中央にある縦長の大型タッチパネル)を全車に備え、マルチビューモニター(360度カメラ)やETC2.0車載器、デジタルルームミラーなども全車標準採用しました。

 電動テールゲートも全車に搭載しています。そういった装備の充実度も見て頂ければ納得いただけるのではないかと考えています。

ー10.ところで北米にはよりワイルドな仕立てのグレード「ウィルダネス」がありますよね。国内には展開しないのですか。

 舟串:ノーコメントですが(笑)、たくさん要望があれば可能性はあるかもしれません。

 今はまだ新世代のフォレスターが生まれた状態を紹介していますが、これからどう育てていくかも考えています。

 そのなかで、アイデアのひとつとしてはそういった派生モデルの展開ももちろんありますよね。

全方位で進化した「フォレスター」

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 フォレスターは7年ぶりとなる今回のモデルチェンジで6代目となりました。使いやすいサイズ感や広い室内はそのままに、燃費や遮音性を向上し、いっそうの進化を見せました。

 詳細な仕様や価格などが正式発表されるのは「もう少し先」となりますが、ひとつだけ間違いないのは、グローバルにおけるスバルの「人気ナンバーワンモデル」としてしっかりとした作り込みがおこなわれており、それがユーザーに高い満足度をもたらすということでしょう。

 また、サイクリスト対応の歩行者エアバッグなど、万が一の際に人を傷つけないアイテムを全車に標準装備するといった配慮も、注目すべき部分といえるのではないでしょうか。