トヨタ新型「クラウンエステート」登場! ワゴン×SUV融合した「新タイプ」は“セダンの派生形”ではない! シリーズ上級モデルを担う2モデルを比較!

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新型「クラウンエステート」登場! 「クラウンセダン」とはどう違う?

 トヨタは2025年3月13日、新型「クラウンエステート」を発表・発売しました。
 
 クラウンエステートは歴代クラウンにも設定されていましたが、もともとはセダンがベースのステーションワゴンでした。
 
 一方、今回発表されたクラウンエステートと、すでに登場している「クラウンセダン」はボディタイプ以上に大きく異なるようです。

新型「クラウンエステート」と「クラウンセダン」を比較!

 たとえば、ボディサイズについて、両車の違いは少なくありません。

【画像】超カッコイイ! これが18年ぶり復活の「クラウンエステート」です! 画像で見る(80枚)

 新型クラウンエステートのボディサイズは、全長4930mm×全幅1880mm×全高1625mm、ホイールベース2850mmという堂々たるサイズです。

 クラウンセダンを見ると、全長5030mm×全幅1890mm×全高1475mm、ホイールベース3000mmと、全高以外はクラウンエステートを上回っていることがわかります。

 なかでも、クラウンセダンのホイールベースの長さは“国産車随一”です。

 一般的に、ホイールベースが長くなると走行安定性や後席の居住性が向上するとされており、オーナーは後席に座って専属運転手が運転するような、いわゆる「ショーファーカー」の多くはロングホイールベースとなる傾向があります。

 そういう意味では、クラウンセダンは歴代のクラウンが担ってきたショーファーカーとしての役割を果たすモデルであることは明白です。

最大の特徴は「ラゲッジ」

 一方、新型クラウンエステートも国産SUVとしてはかなり大柄な部類であり、ショーファーカーとして使用できる程度の室内空間を有しています。

 とはいえ、新型クラウンエステートは「仲間や家族とのアクティブライフを楽しむことができる」という説明の通り、クラウンセダンとは異なり基本的にはオーナー自身がハンドルを握ることが想定されたモデルです。

 そんな新型クラウンエステートの最大の特徴といえるのが、後席背部に備わる新機構「ラゲージルーム拡張ボード」です。

新型「クラウンエステート」のラゲッジは大きい!

 ラゲージルーム拡張ボードは、後席折りたたみ時に長さ2mの完全フルフラットスペースを生み出すもので、トヨタでは初採用の新しい機能です。

「ラゲージルーム拡張ボード」を展開した状態

 これにより、スキーやスノーボードといったウインタースポーツ、サーフィンやダイビングなどのマリンスポーツ、あるいはキャンプや車中泊など、アウトドアな趣味をもつユーザーにはうれしい装備のひとつです。

 こうした点を見ると、新型クラウンエステートと新型クラウンセダンは、ボディサイズの違い以上に性格の異なるモデルになっているのがわかります。

やっぱり「セダン」だけ別物? パワートレインの違いは?

 次に、両車のパワートレインについて見てみましょう。

 新型クラウンエステートに搭載されるのは2.5リッターのガソリンハイブリッド(HEV)と2.5リッターのプラグインハイブリッド(PHEV)であるのに対し、クラウンセダンは2.5リッターのハイブリッド(HEV)と水素燃料電池(FCEV)が設定されています。

新型「クラウンエステート」PHEVモデル

 16代目の新型クラウンシリーズ4タイプでFCEVが設定されているのはクラウンセダンのみであり、この点はクラウンセダンをほかのモデルと差別化する最大の要因のひとつとなっています。

 ただし新型クラウンエステートも、クロスオーバーやスポーツとも違いがあり、フロントモーターの出力を5割ほど向上。荷物を積載してもストレスなく加速できるようになっているのは、ワゴンとしての積載性を重視したキャラクターならではといえます。

FCEVがあるのは「クラウンセダン」のみ。駆動方式もFR

 また、両車は駆動方式においても大きく異なります。

 新型クラウンエステートは、全モデルがトヨタの電気式4WDシステムであるE-Fourとなっています。

 これは後輪をモーターによって駆動する仕組みであり、機構上はFFベースの4WDということができます。

 一方のクラウンセダンはHEV/FCEVともに2WDのみの設定で、どちらも後輪駆動が採用されています。

 この理由は、新型クラウンエステートとクラウンセダンでは、そもそものプラットフォームから異なるためなのです。

 新型クラウンエステートはクロスオーバーやスポーツと同様の「GA-K プラットフォーム」を用いていますが、クラウンセダンはレクサス「LS」と同等で、「MIRAI」と同じ「GA-L プラットフォーム」(ナロー版)を採用しています。

 そのため、プラットフォームやパワートレインという点においても、クラウンセダンは新型クラウンシリーズのなかでも特異な存在と見ることができます。

どちらも800万円超えの「高価格」 グレードの違いは?

 では、グレード構成はどうでしょうか。これが意外かもしれませんが実は両モデルは「シンプルである」という点で共通しているのです。

 たとえば、新型クラウンエステートは、HEVの「Z」とPHEVの「RS」の2グレードとなっており、前者は上級グレード、後者はスポーツグレードという位置づけですが、どちらも充実した機能装備が特徴です。

 クラウンセダンも、HEVの「Z」とFCEVの「Z」という上級グレードのみの設定となっています。

どちらも装備は充実している

 新型クラウンエステートではRSがあるものの、実際には純粋にパワートレインが違うのみです。

 そうしたグレード構成となっているため、両車ともに快適装備や安全装備に大きな違いは見られません。

 価格(消費税込)を見ると、新型クラウンエステートはRSが810万円、Zが635万円。クラウンセダンはFCEV Zが830万円、HEV Zが730万円。

 どちらも充実した機能装備をもっているだけあり、クラウンシリーズのなかではかなりの高価格帯となっています。

セダンとエステートそれぞれで「違い」あり!

 特に、クラウンセダンのFCEVは新型クラウンシリーズ4モデルのなかで、もっとも高価なモデルとなっています。

 とはいえ、クラウンセダンのFCEV、そして新型クラウンエステートのPHEVは、購入時に政府の補助金があるほか、自治体によっては独自に環境配慮車に対して助成金を設けている場合があります。

 どうしても高いと思いがちですが、実はいくらか安価に購入することが可能なので、新型クラウンエステートではPHEV、クラウンセダンではFCEVを検討してもよいでしょう。