愛子さま 「日赤に就職した理由」はご友人の影響?「通訳いらずの語学力」に「垣間見えるご一家の日常」…“初めてづくし”の2024年を宮内庁担当記者が振り返る


天皇皇后両陛下の長女・愛子さま。大学卒業後、4月に日本赤十字社へ入社、5月に初の単独公務、9月には社会人として初めての夏休み、10月に初めての単独地方公務など、“初めてづくし”の1年だった愛子さまを、テレビ朝日社会部・宮内庁担当の遠藤行泰記者が振り返った。
■学業への姿勢

━━学習院大学では文学部に在籍されていたが、どんな学生だったのか。
「日本の古典文学に関心を持ち、卒論にまつわるエピソードがとても面白い。最後まで良いものに仕上げたいと粘り提出がギリギリになってることを担当教授が明かしているが、これは皇后・雅子さま譲りなのではないかと考えられる。
皇后さまは先日61歳の誕生日をお迎えになったが、記者に渡される恒例の「1年間の感想」にも最後の最後まで手を入れて、ギリギリで提供された。助詞1文字を直すくらい細かくチェックされる。それはまさに愛子さまの卒論も同じだったんじゃないかと思う」
■初公務にも生かされた学業の知識

━━ 5月の初めての公務についてはどうか。
「愛子さまの初の単独公務は、東京国立公文書館での『夢みる光源氏』展だった。予習は当然されていたと思うが、案内している調査員の方がドキッとする、鋭い文学的な質問をしていたそうだ」
━━ 質問は愛子さま自身が考えているものなのか。
「間違いなくご本人だ。あらかじめ資料は用意してると思うが、どんな質問しようかと考えているのはご本人で、調査員の方が何か言うとアドリブで答えられている。愛子さまは、お友達と話してるような距離感で相手を緊張させない。そういった魅力がある」
■日本赤十字社に就職した理由

━━ 4月に入社した日本赤十字社での、愛子さまの仕事の内容とは。
「配属は事業局、青少年・ボランティア課で、情報誌の編集、研修会の運営を行っていると聞いている」
━━ 日本赤十字社に就職した理由は何か。
「3つあると思う。まず就職に際して文書回答を出していて、皇室の役割は、困難な道を歩んでる人に心を寄せることだと書いている。まさに日本赤十字社の仕事が、そういうことに通じる」

また2つ目に、愛子さまの中学・高校の友人が、東日本大震災でボランティア活動をしていて、その影響があったことも明らかにされている。愛子さまは時々、友人の顔を覗かせることがある。例えば、21歳の誕生日にペンダントをつけていたが、それは中学・高校の友人が贈ってくれたものだと説明していた。
最後の3つ目は、日本赤十字社の名誉総裁は皇后さまだ。お母様のそばで力になりたい気持ちもあったと思う。大学院への進学や留学などそのまま学業を続けたら「学業優先」となってしまうが、社会人になることでより多くの公務に携わり、ご両親を助けたいという思いがあったのではないだろうか。
皇后さまが記者会見で『生まれてきてくれてありがとう、と愛子に言いたいです』とおっしゃった。これについて愛子さまの成年会見で質問したところ、『私は産んでくれてありがとう、と言いたいです』とおっしゃった。そういうところから、ご一家の仲の良さが伝わってくる」
■垣間見える「家族の日常」

━━ 愛子さまの日常についてはどうか。
「この写真は御料牧場に静養で行かれたときの1枚だ。愛子さまがタケノコを掘ってて、 大変だという表情が伝わってくる。オフショットに当たると思うが、宮内庁がInstagramにアップして、いいねの数がたくさんついた」

「この写真はレインボーという名前の牛と写っている1枚。これにはエピソードがあって、1年前、御料牧場に行ったとき、 レインボーが生まれた。生まれたところにご一家は立ち会っていて、その日に虹が出たから、愛子さまがレインボーと名付けた。その1年後に再会したときの写真だ」

「ご一家で美術館の展覧会へご覧に行かれたときのご様子も印象的だった。歩く順番は必ず天皇陛下、皇后さま、愛子さまと決まっている。そのときも、まず愛子さまが皇后さまに話しかける。先頭を歩いていた陛下が戻ってきて合流して、お三方の会話が弾むといった様子があったと、後ほど館長への取材でわかった。きっと日常も愛子さまが口火を切って何かをおっしゃって、皇后さまと盛り上がり、そこに陛下が加わっているのでは…とお三方の日常が見えるような気がした。陛下らしさも感じられて、とてもいい関係だと感じた」
■初の単独地方公務

━━ 10月の初めての単独地方公務の様子はどうだったか。
「初の単独地方公務は佐賀県だった。愛子さまは『紙すき体験』をされて、時々、『お上手ですね』と声もかけられながら、やっていた」
━━ 単独だったことで、緊張されていたのか。
「佐賀空港に到着したとき、『少し緊張しておりますが』とおっしゃっていた。初めての地方公務は緊張して当然で、それをテレビカメラの前で正直におっしゃるところが、好感度高かった。笑顔もとても自然で、いつもニコニコしてる。それがとても愛される理由だと思う」
■通訳いらずの語学力
━━ 愛子さまの語学力についてはどうか。
「愛子さまは、英語がお上手だ。これまで取材をしている中で、通訳なしで懇談されたという説明もある。高校時代にはサマースクールで3週間、イギリスに短期留学してたこともあった。
また、2月にケニアの外交団が皇居に来たとき、最初の第一声は、ケニアのスワヒリ語で“こんにちは”と言っていた。皇室の皆様は外国の使節団と交流される中で、少しでも相手の国の言葉を使うと、ぐっと距離が近くなることを分かっている。愛子さまは、両陛下のアドバイスを受けながら、第一声はスワヒリ語で話してみたのだと思う」
(ABEMA NEWS)