ミニツアーでは優勝も果たしている澤田知佳 心技体を整えて、大一番に向かう(撮影:ALBA)

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11月1〜4日の4日間、茨城県の大洗ゴルフ倶楽部で、日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)の最終プロテストが行われる。各地の予選を勝ち抜いた選手らが、ここでJLPGA正会員入り=来季からのツアー出場権を手にするために挑む“大一番”だ。上位20位タイまでに入ることができれば晴れて合格、という厳しい戦いを目前に控えた選手は、今、どんな心境で本番を待っているのか。

1998年8月29日生まれで、現在24歳の澤田知佳。2016年には予選を勝ち抜き「全米女子オープン」にも出場した経験を持つ黄金世代の一人は、悲願成就の瞬間を待ちわびている。17年からプロテスト受験を続け、今年で6度目の挑戦。うち最終テストは過去に18年、19年、そして昨年11月と進んでいる。その昨年はわずか1打に泣いた。
「自分にできることをコツコツと準備するだけ。試合中は技術ももちろんですが、メンタルが大きく作用する。普段から気を引き締めて、試合の雰囲気のまま練習しています」
多くの経験者が「独特」と語るプロテストの雰囲気。だが「6回目なので、そろそろ慣れないと強くなれないと思う」と自らに言い聞かせる。これまでは焦りや力みを感じてきたが、指導を受ける鹿又芳典コーチからの、「ひとつひとつ丁寧に積み重ねてガマンしていけば、最後には報われる」という言葉を胸に刻みこみ、今年こそ力を発揮したい。
現在は短くカットされているが、トレードマークは髪を束ねるリボンだ。これは10年の全米女子オープン覇者で、米ツアー10勝を誇るポーラ・クリーマー(米国)への憧れから。「強気なゴルフが好きなんです。飛距離は出ないけど、ショートゲームも上手で」。平均飛距離240ヤードほどで、得意なクラブはパター。ショートゲームで粘ってスコアを作る、そんな自分のスタイルとその姿を重ね合わせる。テストまでの準備期間も「アプローチとパターは入念に」と仕上げてきた。
広島県の呉カントリークラブ(C地区)で臨んだ、今年のプロテスト第2次予選は、2日目に「75」、3日目に「74」と落としながらも最終日に「67」をマーク。13位タイで通過した。「最初、試合会場を間違えてしまって…。(同じスケジュールだったB地区の)三重のほうに行って、レジスト(選手登録)の時に気づきました」というハプニングもあり“ぶっつけ本番”になったが、なんとか乗り越えた。
今は練習に加えて、ミニツアーなどにも出場し腕を磨く毎日。そんな日々のなかでは、「同い年の子たちが活躍してるのはテレビで見る。同じ舞台で戦いたい」と、いまやツアーの主力になっている同級生たちの存在も大きな刺激になっている。「ゴルフだけでなく、プロとして人間性も大事」。これが目指すべきプロとしての“理想像”だ。
その第一歩として、まずは晴れて合格し、日頃からお世話になっている人たちへ感謝を伝えたい。拠点は自宅のある大阪だが、コーチの指導を受けるため千葉との往復生活を続けている。その際には、所属契約を結ぶ株式会社大倉と、太平洋クラブがプロテスト合格を目指す選手をサポートするプロジェクトの一環として用意する女子寮で生活。「プロテストにもまだ受かっていないのに、バックアップしていただいてる。早く恩返しがしたいですね」。“悔しさ”、“刺激”、“感謝”…。さまざまな思いを原動力に、今度こそ突破を目指す。

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