どの店のナゲットが一番美味しいのか調べてみた! | 食楽web

 チキンナゲットといえば、ハンバーガーショップでは、ポテトと並ぶ定番のサイドメニュー。ハンバーガー1個では足りず、ついついナゲット頼むという人も多いのでは? そんなチキンナゲット、大手のファストフードハンバーガー店にはたいていメニューにありますが、ちょっとずつ味わいが違う気がします。

 そして筆者は最近、マックでチキンマックナゲットをかじりながら、ふと思ったわけです。どこの店のナゲットが一番美味しいのかな? と。そこで各店のナゲットを全部買ってきて、一気に食べてみることに。選んだお店はマクドナルド、モスバーガー、バーガーキング、ロッテリア、ケンタッキーフライドチキン、フレッシュネスバーガーの6店。値段や個数などのスペックは下記の通りです。

 1個あたりの値段を計算してみると、最安値はバーガーキングの36円、最高値はケンタッキーフライドチキンの84円と、ずいぶん幅があることがわかります。また、実際に皿に出して並べてみると、色・形・衣の付き具合なども全然違いますね。

左下から時計回りに、ケンタッキーフライドチキン、マクドナルド、ロッテリア、フレッシュネスバーガー、モスバーガー、バーガーキングのチキンナゲット

 というわけで、6社のナゲットをそれぞれ食べてみて、味の微妙な違いについてわかったことをご紹介したいと思います。

マック、モス、バーガーキングのナゲットの味は?

マクドナルドの「チキンマックナゲット」5個200円

 最初はマクドナルドの「チキンマックナゲット」から。筆者は生まれてこの方、数え切れないほど食べてきたので、かなり馴染み深いナゲットです。改めて他社と比べてみると、5個200円(1個あたり40円)とかなりリーズナブルな価格。ほかの店が袋入りなのに、マックだけは立派な“箱入り”。この点からも、マックでもかなり大事な商品という感じが伝わってきます。

 そして箱を開けてまず周囲に漂うのが、おなじみのマックの店内の匂い。“マクドナルド香”とでも言いましょうか。あの店内の香りとまったく一緒なのです! 目隠しして食べても、「マックのナゲットだ!」と当てられるハズ。というか、マックのお店の匂いはナゲットの匂いなのかもしれません。

 厚みは6社の中でかなり厚めで、かじってみると衣がカリッとクリスピー。ちなみにマックの公式サイトによれば、この衣は、ニッポンの天ぷらからヒントを得て作ったオリジナルの天ぷら粉なんだそうです。これは意外でした。

 そして鶏肉自体の弾力は、他社と比較すると、硬すぎず柔らかすぎず、といった中間くらい。なお、マクドナルドのナゲットはタイ産の鶏肉(ムネ肉、モモ肉、鶏皮)を使用しているそうです。

 なお、マックでは、ソース(トマトケチャップやマスタード)が無料でもらえますが、衣自体にしっかりした味がついているので、そのままでも美味。慣れ親しんでいることもありますが、6社の中でも、特に食感が軽くてスナックっぽいタイプだと思いました。

モスバーガーのナゲットは薄味でしっとりジューシー

モスバーガーの「チキンナゲット」5個350円

 次にモスバーガーの「チキンナゲット」(5個350円、1個あたり70円)。お値段的にはややお高めですが、6社の中ではやや大きいのが特徴です。ただし厚みはそれほどではありません。そして、なんといっても色白ですね。

 かじってみると、衣は薄めで柔らかく、上品な薄味。そして鶏肉の香りがふわっとして、しっとりジューシー。マックの「チキンマックナゲット」がスナック的なのに対し、モスの「チキンナゲット」は、うどんなどに入っている“鶏天”のような一品料理的な要素が強い気がします。ちなみに使用しているのは国産の若鶏のムネ肉だそうです。

 薄味なぶん、別添えのソースがよく合いますが、モスのソースはバーベーキューソースもマスタードソースも1個40円と別売り。両方つけると、合計490円とかなりお高くなるのが玉にキズと言えるかも知れません。

バーガーキングは衣がガリガリのハードタイプ

バーガーキングの「チキンナゲット」5個180円。ソースはBBQとハニーマスタードが選べて1個は無料。追加は1個30円

 お次はワッパーで有名なバーガーキングの「チキンナゲット」(5個180円)。1個あたり36円で、マクドナルドよりも安い、というか今回の6社の中では最安値です。なお、バーガーキングのナゲットは普通の「チキンナゲット」と辛い「チキンナゲットスパイシーデビル」(5個210円)の2種類があります。ソースはいずれもマスタードもしくはバーベキューが1個無料で付いてきます。

 見た目はマクドナルドの「チキンマックナゲット」に似ていますが、衣が分厚く、食べるとザクザクした食感が印象的です。香りが独特で、スナック菓子のドリトスやとんがりコーンを彷彿とさせるコーンの香りや味がします。そして中の鶏肉は、マック同様、硬すぎず柔すぎず、といった感じ。これもマックに似ています。

 ちなみにバーガーキングの「チキンナゲット」の鶏肉の原産地はやっぱりマックと同じくタイ。ガリガリの食感や味の方向性など、マックのナゲットよりもさらにもう一段階、ジャンクかつワイルドな味わいでした。

ロッテリアのナゲットは「から揚げ」っぽい!

「ロッテリア」の「チキンからあげっと」3本190円

「ロッテリア」のナゲットは、「チキンからあげっと」という名称。他社と大きく異なる点は、まず棒状だということ。“3本入り”というように本数で数えます。そして、6社の中で色が一番濃い焦げ茶色。

 食べてみるとその理由がすぐわかりました。醤油ベースで甘めなんです。商品名通り、鶏のから揚げに近いんですね。衣もしっとりしていて、肉も柔らかめ。ピクニックなどでお弁当に入っているからあげのようです。ちなみにロッテリアの鶏肉もマックとバーガーキングと同じく原産地はタイです。

 3本入りで少ないなとは思いましたが、味が濃いのでちょうどいい食べきりサイズ。ただ、これはハンバーガーよりもおにぎりなどのご飯に合う味だと思いました。

ケンタッキーフライドチキンはさすがの美味しさ

「ケンタッキーフライドチキン」の「ナゲット」5個420円。ちなみに3個販売もあり、そちらは270円(1個あたり90円)

 続いて、「ケンタッキーフライドチキン」です。他5社がハンバーガーショップなので、やや異色ではありますが、ここの“チキンナゲット”は外せないと思い、参戦してもらいました。ちなみに使用しているのは、フライドチキン同様、国産の鶏ムネ肉。創業者カーネル・サンダースが生み出した秘伝の11のハーブ&スパイスで味付けしているそうです。

 まず、5個420円(1個あたり84円)とチキン専門店なだけに飛び抜けてお高いですね。食べてみると、衣は薄めで、とてもやわらかい食感。中はしっとりジューシーです。いわゆるフライドチキンと同じ味付けで、しかも鶏肉の香りもちゃんとして、さすがチキン専門店の素材の鶏肉を生かしたナゲットという感じ。しかも冷めても肉が柔らかくて美味しく食べられる点もさすがでした。

バランスの良さが光るフレッシュネスバーガー

フレッシュネスバーガーの「国産チキンナゲット」5個340円

 最後は、『フレッシュネスバーガー』の「国産チキンナゲット」です。名称どおり、国産の鶏ムネ肉をメインに使用したナゲットです。

 衣はやや厚めで、醤油のような香ばしい匂いがします。いざかじってみると、衣はさっくり軽めのクリスピー食感で、香辛料の複雑なスパイシーさがパッと広がります。中のお肉もしっとり&ジューシー。ケンタッキーに比べると衣が厚めですが、その衣も美味しくて、これまた、冷めても柔らかくて美味しいナゲットでした。

 この衣、調べてみると、ブラックペッパーやパプリカ、オニオン、ガーリック、バジル、コリアンダー、セロリなどを使用しているそうです。なかなか手が込んでいますね。ソースは店内にケチャップやマスタードが置いているのでフリーで使用できるのも嬉しいポイントでした。

まとめ

左はケンタッキー、右はモス。どちらも国産の鶏肉を使用した、しっとりジューシーなナゲット(食楽web)

 というわけで、6社のチキンナゲットを食べ比べてみて、味も食感も似て非なるものだということが改めてよくわかりました。どれが1番美味しいかはぶっちゃけ好みだと思います。が、わかったこととして、まずマックやバーガーキングはクリスピーな衣ですが、重めで肉がさっくり噛み切れる分、ジューシーさは弱め。ジャンクかつスナック的な要素が強く、クセになる味です。

 一方、国産の鶏肉を使っているモス、ケンタッキー、フレッシュネスのナゲットは、肉自体が柔らかくてジューシー。なかでも個人的に好きだったのは、ケンタッキーとフレッシュネスのナゲット。どちらも鶏肉そのものが美味しくて衣の味付けも美味。どちらか1つというならば、コスパの良さでフレッシュネスの「チキンナゲット」に1票入れたいなと思いました。みなさんもぜひお好きなナゲットを探してみてください。

(撮影・文◎土原亜子)