呉冷麺へのオマージュから誕生! ここでしか味わえないオリジナル冷麺がクセになる!!

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呉冷麺発祥のまち・呉市で発見! まったく新しい独自のスタイルで人気を博している「旬麺 晴れる家」の冷麺をご紹介します。

〈広島の麺料理〉

呉冷麺と言えば、呉の名店「珍来軒」発祥のご当地グルメですが、今回ご紹介するのはこの呉冷麺をリスペストしつつ、約3年もの月日をかけて生み出したという見た目も味わいもまったく新しい「旬麺 晴れる家」の冷麺です。この冷麺誕生のきっかけは客の「おいしい冷麺が食べたいのぅ」という一言だったそうです。

教えてくれたのは

村山ゆかり
広島県呉市出身。広島弁のまま飛び込んだ関西のストリート雑誌の編集部を経て、グルメ&タウン情報誌、自治体や企業の広報誌など、気がつけばライター歴20年超。最近は呉市が官民一体となって取り組むリノベーションまちづくりにも参加し、ヒト・モノ・コトがまちで出会う瞬間を言葉に紡ぎ届けている。

今、食べたい麺がきっと見つかる! 呉市・広エリアの人気店

国道375号線と国道185号線が交わる広交差点のすぐそばに位置

今回ご紹介する冷麺が食べられるのは、呉市の広(ひろ)エリアにある「旬麺 晴れる家」。冷麺やラーメンといった定番から、汁なし担担麺、台湾まぜそば、つけ麺などの新定番まで、ありとあらゆる麺料理を楽しめる一軒です。また、昼でも注文できる一品料理のほか、夜はコース料理もあり、居酒屋としても人気です。

カウンター席と掘りごたつの座敷もあるので、子ども連れでも安心

2009年にオープンした「旬麺 晴れる家」。元々はバーテンダーをしていたという店主の小原吉晴さんが、当時、隣町の阿賀(あが)にあった実家の和食店を手伝うようになり、そこで3年もの月日をかけてオリジナルの冷麺を完成したことをきっかけに独立したお店です。

店主の小原さんとの会話も楽しみのひとつ。カウンター席は特等席

「科学的な観点から料理や味付けを考えるのも好きなんですよね」と小原さん。実家の和食店で身につけた和食の基本をベースに、これまでの経験や科学的なデータに基づいたアイディアを加えるのが旬麺 晴れる家流。開店当初からある冷麺やラーメンはもちろん、汁なし担担麺や台湾まぜそばといったトレンド麺も、流行を真似るのではなくとことんオリジナルを追求していることも人気の秘密です。

完成までに約3年! 試行錯誤という名の執念によって誕生!!

冷麺(790円)

「親父の店にいた時に、常連さんから『わし、呉冷麺が好きなんよ。おいしい冷麺が食べたいのぅ〜、作ってくれや!』と言われたことが、苦悩の日々の始まりでした(笑)。まさか、3年かかるとは。作ってはダメ出し、また作ってはダメ出しの繰り返しで、思い出そうとしても思い出せないほど……大変でした(笑)」と小原さん。そうは言っても、職人魂に火が付いた小原さんは、呉冷麺特有の酸味と甘みを徹底的に研究。その常連さんが「これでええんじゃないか」と、うなずいた時には3年が経っていたそうです。

注文が入ると、まずチャーシューを炙る

「みんなで作っておいしく食べればいいじゃん!」とレシピを公開している旬麺 晴れる家の冷麺。調理の手順も丁寧に教えてくださったので、ここで公開しちゃいます。

使い込んだフライパンにのっているだけで、もうおいしそう!

国産豚バラ肉を、少しだけ塩を入れた水で2日間コトコトと炊いて作るという自家製チャーシュー。「塩分と熱がお肉を硬くするからね」と、“低い塩分濃度でじっくり煮る”という科学的知見に基づいたアドバイスもいただきました。そんなチャーシューをオーダーごとに炙り、甘めのタレと絡めます。

器の底に、冷麺のおいしさの秘密あり!

唐辛子とにんにくを熱して作るラー油と、ごまから作る芝麻醤(チーマージャン)を器に入れます。どちらも自家製で、オープン以来ずっと小原さんが作り続けている大切な調味料なのです。

擦り合わせるようにして流水で麺を締めます

茹でた麺は流水でしっかり洗い、ぬめりを除去。伸びがよく、喉ごしが柔らかい平打ち麺は、呉市・三条にある「秋山製麺所」のもの。試行錯誤を重ねた開発当時から、この麺だけは一貫して変わらなかったという自慢の麺です。

スープと麺は、具材をのせる前に器でよく混ぜる

酸味と甘みのバランスを根本的なところから考え抜いたというスープ。ベースは昆布と醤油、そして自家製ラー油。完成までの3年間はこのスープが生まれるためにあったと言っても過言ではない完全オリジナル。これを麺としっかりと混ぜてから提供します。

平たい皿ではなくラーメンと同じ深い器で提供

千切りキャベツとかいわれ大根、青ネギ、そしてチャーシューをのせて完成。冷麺=夏、という固定観念にまったくとらわれない年中無休の一杯です。半熟味玉のせ(890円)のほか、辛く仕上げたジョロキア冷麺(940円)、肉味噌ご飯 or 温玉ご飯付きの冷麺定食(950円)などにも注目を。

これぞ、呉冷麺スタイルのオリジナル冷麺!

箸で掴んだ麺にはスープがすでにしっかり絡んでいる

一気によ〜くかき混ぜてもよし、シャキシャキ食感を楽しみながら食べ進んでもよし! オススメの食べ方を尋ねると「お客さんのお好きなようにどうぞ。いろいろ試して楽しんでみてください」と小原さん。卓上にある自家製ラー油でピリッとした辛みを加えたり、呉冷麺の定番でもあるお酢を回しかけて味変したりと、楽しみ方は十人十色。

辛さにチャレンジするなら、台湾まぜそばで!

台湾まぜそば 鬼辛(980円)

冷麺と肩を並べるもうひとつの看板メニュー、台湾まぜそば。広島にまぜそばブームが訪れる前の約7年前から提供しており、まぜそばブームの火付け役にもなりました。サンマやイワシ、トビウオといった魚介と昆布で作った醤油ダレと鶏ガラスープ、そして自家製ラー油を京都の麺屋棣鄂(ていがく)の太麺と和えた逸品で、トッピングは肉味噌、生ニラ、ネギ、卵黄、もみのり、魚粉。今回ご紹介する鬼辛バージョンは、巷で激辛好きを唸らせているという吉岡香辛料研究所の唐辛子粉を使用しています。

吉岡香辛料研究所の唐辛子粉「キャロライナリーパー」

「この香辛料に出会うまでは、自分の畑でキャロライナリーパーとモルガスコーピオンを栽培してたんですよ。乾燥させてパウダーにするのですが、この作業が大変で。辛いのを食べたい一心で、目や皮膚をヒリヒリさせながら作っていました(笑)。この春、吉岡さんの唐辛子粉を分けてもらえるようになったので、唐辛子栽培とパウダー作りは卒業しました」と、知る人ぞ知る激辛好きでもある店主の小原さん。

いざ、実食。顔が歪むほどの辛さです!(笑)

カウンター内で密かに行われる繊細な仕事がファンの心を掴む

「やっぱり、お客さんのおいしい!が何よりうれしいですよね」

一品料理のおいしさにも定評があり、居酒屋として足を運ぶ地元のお客さんも多い「旬麺 晴れる家」。取材中、料理について尋ねると「ここにあったもんを全部使っただけよ。なんもしとらんよ」と言いつつも、丁寧に素材や工程について教えてくださった小原さん。

気さくな人柄に思わず料理人ということを忘れてしまいそうでしたが、ひとつひとつ素材に向き合い、あらゆる手段でおいしさを追求するからこそ、どのメニューにもファンがついているのだと実感しました。「あ〜麺が食べたい!」と思ったら迷わず足を運んでみてくださいね。どれを選んでも大正解です。


<店舗情報>
◆旬麺 晴れる家
住所 : 広島県呉市広本町1-1-3
TEL : 0823-72-0650

※価格は税込です。

※外出される際は人混みの多い場所は避け、各自治体の情報をご参照の上、感染症対策を実施し十分にご留意ください。

※営業時間やメニュー等の内容に変更が生じる可能性があるため、最新の情報はお店のSNSやホームページ等で事前にご確認をお願いします。

撮影:貴島稔之
文:村山ゆかり

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