街中にはフリーWi-Fiが広がり、スマートフォンは5G回線に変わる等、「通信」に関わる技術は、日々進歩し、生活に与える影響を大きくしています。

最近ではモノのインターネットと呼ばれるIoT(Internet of Things)が家電を中心に広がり、身の回りのモノがインターネットにつながって、より高度な機能を持つようになりました。

車も例外ではなく、「繋がる機能」が徐々に搭載され始めました。しかし便利な一方で、先日発生したKDDIの通信障害などにより、思わぬ側面で自動車ユーザーに影響を及ぼす可能性もあります。

当たり前になりつつある「車同士が繋がる機能」

コネクテッド(コネクティッド)サービスやテレマティクスサービスと呼ばれる、車の繋がる機能。

近年の進化は目覚ましく、スマートフォンが車のキーの代わりになったり、車外から遠隔操作で駐車操作を行ったりできるなど、一昔前には遠い未来に実現されると思っていた技術が、現実に使われています。

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2000年頃から、いくつかの車に搭載され始めたコネクティッドサービスですが、当初はユーザーの携帯電話を使って通信を行う必要があるなど、利便性が高い機能とは言えませんでした。しかし、車載用DCM(Data Communication Module)が普及したことで、ユーザーの携帯電話を使わずとも、車だけで外部との通信を行うことができるようになり、機能やサービスは大幅に進化していきます。

現在では、新車として販売されるほとんどの車種にDCMが装備され、専用のナビゲーションを装着することで、様々な機能をユーザーへ提供できる時代になりました。

「繋がる機能」がもたらすメリットは?

車の繋がる機能は、様々なメリットをユーザーへもたらします。

まずは、車の様々なデータと連携し、機械的なトラブルを未然に防いだり、トラブル発生時にその状況を離れた場所から確認することが出来たりすることにより、正しく迅速な対処が可能になりました。

例えば、車で警告灯が点灯した際には、担当する販売店の端末に警告灯点灯の連絡が入り、遠隔操作で一定程度の車両診断を行うことができます。

これにより、警告灯点灯原因が以降の走行に危険を及ぼすのかどうかを瞬時に判断でき、適切な対応(例:自走して販売店へ入庫したり、レッカー移動を待ったり)ができるのです。

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さらに、GPSによる故障車の位置特定を行い、スムーズな救援活動にも一役買っています。

エアバッグが展開するような大きな衝撃を感知した場合には、ユーザーの操作が無くとも自動的に緊急通報を行い、救急、警察、オペレーションセンターへ連絡を行うことで、乗員の安全かつ迅速な救助を行うことも可能です。

急にドライバーが意識を失うような状況になっても、車がその状況を検知し、安全に路側帯へクルマを停車させ、緊急通報を行うようなシステムも開発されています。このような先進的な技術も、車が通信と連携しているからこそ、進化し開発されていくのです。

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そして家電のIoT技術のように、遠隔操作でのロック・アンロックの操作、ヘッドライトの消灯、エンジンの始動(エアコンの調整)などはもちろん、電話の通信機能を使いオペレーターと会話しながら、目的地の設定や航空機のチケット予約、ホテルの予約などを完了できるコンシェルジュサービスも魅力的です。

さらに、あらゆる走行データを蓄積し、発信することにより、交通渋滞の緩和などにも役立ちます。走り方や距離に応じた保険料を算出する、データ連動型の自動車保険なども提供され、ユーザーの選択肢はさらに広がりました。

このように、繋がる機能により大きく進化した車の機能は、さらにユーザーの利便性を高めてくれる存在となるでしょう。

通信できなくなった際のデメリットも……

様々な利点を感じられる車の繋がる機能ですが、問題点も残ります。

例えば、通信障害などで繋がる機能の根本を絶たれてしまうと、全ての機能がストップしてしまうという点です。先日のKDDIの通信障害では、トヨタ、レクサスをはじめとした、車のコネクティッド機能が障害発生時から使用できない状態が続きました。

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現時点のコネクティッド機能は、車の走行性能や安全性能に直接的な影響・作用を及ぼすものではないため、「通信障害により車に乗れなくなった」というユーザーはほとんどいないでしょう。しかし、普段使えていた機能が利用できなくなったり、緊急事態にオペレーター経由で連絡ができなかったりと、不便な思いをする可能性はあります。

また、外部からのサイバー攻撃などに対しても、どれほどの防御力があるのか、未知数な部分もあります。車が「繋がる」ことによるデメリットも現在ではまだ残っていることを、使う側も理解しなければなりません。

便利に使える車の通信機能は、今後も大きく発展していくでしょう。同時に、利用する側の知識や問題発生時の対策なども考えておく必要があります。

自動運転を実現させるにも、繋がる機能は重要な役割を持っており、今後どのような進化を遂げていくのか、注目すべき技術です。