ウクライナ侵攻開始だが、円高は限定的? 外為オンライン・佐藤正和氏
1月のPCEデフレータも市場予想を上回る6.1%(前年比)で、変動幅の大きいエネルギーと食品を除いたコアデフレータでも5.2%(前年比、市場予想と一致)と、高水準でした。CPI、PPIに続き、PCEでもインフレが加速していることが確認され、3月の会合での利上げの可能性はもはや「100%」と言えそうです。
――地理的に近い欧州通貨はどんな動きになるのでしょうか?
とりあえず、ECB(欧州中央銀行)のECB理事会が3月10日に実施され、また3月17日に予定されているBOE(英中央銀行)の金融政策委員会と合わせて注目したいものです。この時点で、ロシア情勢がどんな動きになっているのか……。戦況次第ともいえます。
ただ、英国は金利を上げたばかりだし、ECBも金利引き上げまでにはまだ道が遠そうです。ユーロがどこまで売られるのかにもよりますが、ある程度ボラティリティの高い相場になることは間違いないでしょ。
――3月相場の予想レンジを教えてください。
インフレ懸念が高まる中で、日本銀行の出方も気になるところですが、3月17日−18日に金融政策決定会合があるものの、当面は現在の金融緩和政策を維持するものと考えられます。その他では、韓国の大統領選挙がありますが、為替市場にはあまり影響しないと思われます。3月の予想レンジは次の通りです。
●ドル円・・1ドル=114円−117円
●ユーロ円・・1ユーロ=128円−132円
●ユーロドル・・1ユーロ=1.0950ドル−1.14ドル
●英国ポンド円・・1ポンド=152円−157円
●豪ドル円・・1豪ドル=81円−83円50銭
――3月の為替相場で注意すべきこととは?
おそらくロシアによるウクライナ侵攻の進捗状況によって市場は、大きな影響を受けるものと考えられます。先行きは誰にもわからないわけですから、ニュースを注意深く見て売買することになると思います。
ただ、どんな展開になってもFX市場はボラティリティの大きなマーケットになると思われます。ポジションを絞って、堅実なトレードを心がけるべきでしょう。とりあえずは、FOMCでの金利引き上げの上げ幅に注目して、その前後の変動に要注意です。(文責:モーニングスター編集部)。
