Excelの計算が合わない?! 自動計算の家計簿で起きたトラブルを解決

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筆者は、家計簿をExcelシートで付けている。
1か月1シート、12シート1年で1ファイルにまとめている。
細かい仕分けをするのは面倒なので「食費」「日用品」「外食・アルコール」「その他」と4つのカテゴリーに分けるだけのシンプルなExcelシートだ。

我が家のエンゲル係数は著しく高い。さらにいえば、外食費とアルコール代(家で飲むビールや焼酎など)が抜きん出て高い。
それはさておき、1月もそろそろ終わりという頃、レシートを見ながら支出を入力し、財布の残金と照合していた。
2月に繰り越しがどのくらいあるかをチェックしたかったからだ。

概ね入力したところで、「財布の残金とまったく合わない」ことに気付いた。
ここ2〜3日分の入力なので、買ったものや外食したこともほとんど覚えている。

レシート通り、記憶通り入力されているのに、なぜこんなにも“合わない”のか。

筆者は、これまでExcelの自動計算を疑ったことはなかった。
もちろんデジタルなので間違いようがない。

しかし、目を凝らしてよく見てみると、入力したはずの支出が反映されていないのだ。
だから残金がやたらと多く表示されているのだ。

「あれっ? なんでだろう???」
そう思いながら、セルをダブルクリックして、セル内の計算式を念のために確かめてみたが、計算式や計算するセルの指定も間違っていない。
ダブルクリックした状態からエンターキーを押すと、ちゃんと計算が実行された。

なんだかキツネにつままれたような感覚――。

とりあえずダブルクリックすれば計算が実行されることがわかったので、ひとまず入力したセルや合計するセルはすべてダブルクリックして手動で計算を反映させて、財布との残高が一致することもところまで確認した。

しかしなぜ、ダブルクリックする必要があるのか――。
そこでふと思い出した。確かExcelには手動計算という方法があるということを。


「数式」タブの「計算方法の設定」で「手動」を「自動」に戻す


今回の計算トラブルは、何らかのタイミングで「自動計算」から「手動計算」に設定が変更されてしまっていたことが原因のようだ。

なぜこのような設定になってしまったのか――。

心当たりはまったくないが、複数のブックを開いたときにそういう現象になるケースがあるようだ。
これは自分で手動計算に切り替えなくても、人から受け取ったファイルが「手動計算」設定になっていると、その後に開いた自分のファイルも手動計算の設定になってしまうというのだ。

自動計算が急に行われなくなっても、
「手動計算のExcelシートを開いたことで、手動計算になってしまうことがある」
このことさえ覚えておけば、慌てずに済む。

ちなみにダブルクリックしなくても、「F9」キーを押すことでも、手動での計算は実行される。

また手動計算の設定になっている場合は、数字を入力した後、画面左下に「再計算」と表示される。この「再計算」が表示されれば「手動計算」の設定になっていると気がつくことができる。


画面左下に「再計算」と表示されていれば「手動計算」の設定になっている



マウスオーバーすると、自動計算されない設定になっている旨のメッセージが表示される


ではなぜ、「手動計算」という計算方法があるのだろうか。
これは、「大量のデータを頻繁に変更する」状況を想定したものだ。
計算するタイミングを自分で選ぶことによって、再計算にかかる時間を短縮できるのだ。

複雑な関数式を使っている場合や数値を頻繁に修正する場合などでは、自動計算では数値を変更するたびに再計算されるので、処理に時間がかかり、Excelシートの作業も重くなってしまう。
こうした場合は、「手動」設定にしておき、まとめて変更する数値を入力し、入力が終わった段階で「数式」タブの「再計算実行」をクリックするか、「F9」キーを押せば、1回の計算で処理できる。
こうすることで時間と処理に負荷のかかる計算は1回で済み、仕事の効率がアップし、時短にもなるというわけだ。

個人レベルの計算や家庭の家計簿程度であれば、手動計算は必要ない機能だが、膨大な数値の入力が必要になるようなビジネスシーンにおいては、大きな負荷になり、劇的な効果があるのだ。




執筆 内藤由美