「12カ月点検」はたった「3割」程度しか受けていない! 「義務」だけど「罰則」のない法定点検の中身とは

法律で定められている点検は12カ月と24カ月のふたつ
クルマを所有して、維持していくために必要なのが点検だ。いくら進化しているといっても消耗品はあるし、調整などが必要な部分もあるため、乗りっぱなしではそのうち調子を崩してしまう。そうならないためにも、事前に不具合がないかを確認するのが点検だ。
法定点検と言われるように、受検は法律で決められていて、現在あるのは12カ月点検と24カ月点検のふたつ。以前は6カ月点検もあったが、クルマの性能進化に併せて法定点検としては現在はない。また、クルマに乗る前に行うことが定められている運行前点検も、義務として定められた点検となっている。

そもそも「道路運送車両法」では「点検はユーザーが行う義務」と定められている。素人がブレーキなどの分解整備をしてはダメだろうと思うかもしれないが、ユーザーが自分の愛車に対して行うのは問題ない。ただ、技術的には普通は無理なので、それを代行するのが国家資格である整備士の資格をもったプロという位置づけになっている。また、新車購入時にディーラーからくる1カ月点検というのもあるが、こちらは製品としての初期不良を確認するためのもので、法定ではない。

12カ月点検の実施率は意外と低いのが現状だ
法定のふたつの内容はというと、12カ月点検が26項目で、24カ月点検は56項目(12カ月点検の26項目を含む)が確認事項として定められている。24カ月点検は車検時に行うもので法律的にはセットとは定められてはいないが、車検受検時には点検記録簿の確認がされるし、ラインでのチェック項目は24カ月点検に含まれているため、実質ワンセットになっていると言っていいだろう。

気になる実施率はというと、24カ月点検はすでに触れたように、車検とリンクしているのでほぼ100パーセントに近いものの、12カ月点検はプロに聞いてもだいたい3割ぐらいしか受けていないのではという意見が多い。確かに、最近のクルマは壊れないので12カ月点検は受けなくても問題はないだろうし、費用も点検代だけで1万円少々かかるので、積極的にユーザーが受けないのも致し方がない気はする。しかも、罰則規定はないので逮捕されることもない。

最後に気になるステッカーについて紹介しておこう。フロントガラスの室内から見て左上に丸いものが貼られていることが多いが、こちらは認証工場で定期点検を受けた証ではあるので、義務もなければもちろん罰則もない。国や警察は推奨しているし、安心感も含めて、貼る意味はあると言っていいだろう。
