米国・インド・韓国、政権浮揚へカギ握る「自国主義」
また英紙フィナンシャル・タイムズは4日(現地時間)、トランプ政権が対中制裁関税第4弾の一部撤回を検討していると報道した。大統領選をめぐり、民主党のバイデン氏らがトランプ大統領の支持率を上回っているとの報道もあり、自身への支持率低下に歯止めをかける狙いだ。
インドのモディ首相も政権基盤の維持に向けた戦略を鮮明にする。インドは5月の総選挙で勝利したが、4―6月期の実質成長率は5・0%と5四半期連続で後退。景気減速が加速する中、中国製品の流入増を回避しなければ政権支持率が再び低下しかねない。RCEP交渉離脱を表明したのはそのためだ。
一方、韓国は軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の失効期限を23日に控え、焦りをにじませる。米国の圧力が強まる中で失効延期を視野に入れるが、日本による輸出管理厳格化への対抗措置であるだけに譲歩すればメンツが立たない。とはいえ、韓国は半導体の在庫が底をつく「11月危機」が現実味を帯び、経済減速が政権の命取りになりかねない。
日韓問題の根底には徴用工問題が横たわる。解決困難な歴史問題が絡む中、4日の東南アジア諸国連合(ASEAN)関連首脳会議の会場で文在寅韓国大統領が安倍晋三首相と約10分間対話した。日本から譲歩を引き出そうとする大統領の苦しい立場が浮き彫りになった。
(取材・下氏香菜子)
