標的にされたバロテッリの怒りが爆発 深刻化するイタリアの人種差別問題
ブレシアに所属する元イタリア代表FWマリオ・バロテッリが、人種差別行為やこの事実を認めないヴェローナに対して、怒りをあらわにしている。
3日に行われたセリエA第11節で、ブレシアはヴェローナの本拠地へ乗り込んだ。そして、この試合でスタメンに名を連ねたバロテッリが相手サポーターの標的に。差別的なチャントを浴びせられ、耐えきれなっくなった同選手は、54分にヴェローナサポーターが座っているスタンドへボールを蹴り込んだのち、ピッチを去ろうとする。チームメイトなどの説得により、なんとかバロテッリはプレイを続行したが、試合が一時中断して場内に人種差別行為に対する警告が流れるなど、嫌な雰囲気に包まれた。なお、バロテッリは相手サポーターの嫌がらせに負けず、85分に華麗なミドルシュートを沈めたが、ブレシアは1-2でヴェローナに敗れている。
「現場にいたすべての仲間たちに感謝しているよ。僕と心をひとつにし、メッセージをくれたファンのみんなにも感謝しきれない。ありがとう。みんなは証拠を否定する奴らとは違って、真の人間であることを示してくれた」
「猿の真似事で騒いでいた(ヴェローナの)クルヴァの奴らは恥を知れ。恥を知れ。恥を知れ。お前らは子供や妻、両親、家族、友人などの前でこれをやって、恥ずかしくないのか」
カリドゥ・クリバリ(ナポリ)やロメル・ルカク(インテル)といった選手たちも標的にされるなど、今季はこれまで以上にイタリア・サッカー界の人種差別が浮き彫りとなり、深刻な問題となっている。今後、イタリアサッカー連盟はどのような対応をしていくのか。早急に改善すべき問題だが、はたして。