破れたブルーシートを撤去する住民たち。電線には飛ばされたシートが引っかかっている(13日、千葉県鋸南町で)=尾藤泰平撮影

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 台風19号の影響で、千葉県内は12日夜から13日にかけて大荒れの天気となり、最大4万6881人が避難した。

 9月の台風15号で損壊した住宅が再び強い風雨にさらされ、各地で停電や断水も発生した。被災地の住民たちは「またか」とため息を漏らした。

 館山市布良めらでは13日朝、強風で飛ばされたブルーシートがあちこちの電線や電柱に絡まっていた。路上には屋根瓦などが散乱。窓ガラスが割れた車や、陸に揚げて固定していたのに倒れた漁船も複数あった。

 漁業を営む男性(75)は午前6時半頃、避難所から自宅に戻った。ブルーシートがはがれ落ち、瓦が落ちて何枚も割れていた。15号の時よりも被害は少ないというが、「また片づけないと」と気ぜわしそうに語った。

 妻と自宅にとどまった男性(85)はヘルメットをかぶり、一睡もせずに朝を迎えた。夜中に強風が瓦を揺らし、ブルーシートを押さえていた土のうが大きな音をたてて落ちた。母屋と離れの2棟にかけた計9枚のブルーシートが全てはがれ、再び雨漏りするように。男性は「振り出しに戻った。台風は懲り懲り」と顔をしかめた。

 鋸南町岩井袋でも被害が相次いだ。小学校に避難していた会社員男性(63)の自宅は屋根のブルーシートが破れ、台風15号の時と同様、室内が水浸しになった。男性は「やっと落ち着いたと思ったのに。停電も重なり、本当に困った」と肩を落とす。屋根のブルーシート4枚が落ちた会社員男性(58)は、シートを張り直してもらう業者が見つからないという。「順番待ちでだいぶ時間がかかりそう。どうすればよいのか」と話していた。