学生の窓口編集部

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11月29日、米amazonは、ドローンを利用した空からの配達サービス、「Prime Air」の最新プロモーション動画を公開した。

http://www.amazon.com/b?node=8037720011

日本のamazonでも、東京23区の1部地域(11月30日現在)を対象エリアとして、買い物が1時間以内に届く会員向けサービス「Prime Now(プライム ナウ)」をスタートさせているが(もちろんこちらは地上の配達)、「Prime Air」は、さらにそれの上を行く「30分以内の配達」を目指して、現在鋭意準備中とされているもの。

「Prime Air」に関しては、amazonはすでに2013年12月にもコンセプト動画を発表している。その際には、配達に使用する機体として比較的一般的な形状のマルチコプター機(8つのローターを持つオクトコプター機)が登場しているが、今回の動画では、形状も一新した「新型機」が登場している。

垂直離着陸が可能なマルチコプター機であるという点では同様だが、機体平面形は四角い枠に囲まれたようになっている。これはおそらく、ローターが何かに接触する事故を減らすための措置ではないかと思われる。また、以前の機体は(一般的なマルチコプター機同様)機体を傾けることで推進力を得ていたが、この形式はホバリングするには有利だが、飛行そのものは低速。今回の機体は推進用に別にプロペラを備え、垂直尾翼もあって、より高速巡航に適した形態になっている。確かに用途を考えれば納得できる進化といえそうだ。

肝心の配達物の積載も、以前は単純な吊り下げ式だったが、新型機は枠内中央、前後方向に設けられた胴体内に収容し、空力性能をアップさせている。動画で見ると、子供用とはいえ靴一足を二重の箱に入れて、それを胴体内に収めているのだから、かなり大型の機体ということになる。

もちろん、この「Prime Air」が実際に(特にこの日本でも)利用可能になるかどうかに関しては課題も多い。

最も懸念されるのが、機体にもしものトラブルがあった場合の対処だ。特に日本の場合、都内であればほとんど人口密集地の上空を飛行することになる。建物の屋根や庭に落ちるならまだしも、人の上や走行中の車の上に落ちる可能性も無いとはいえない。関連するが、無線操縦をハッキングされるリスクもある。その場合、さらに重大な犯罪に利用される可能性も捨てきれない。

単純にサービス上のことを考えても、日本の場合、配達先に着陸場所(少なくとも荷物をドロップする場所)を確保できるかどうかも問題になる。

こうしてみると、法制がどうこう以前に問題山積と言えそうだが、それでも、「そんな時代が来たら面白そうだ」と夢を抱かせるには充分な魅力もある。今後、amazonがさまざまな課題にどんな答を用意してくるのかにも注目したい。